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経営コンサルタントのアドバイス
駐車場が狭く、患者の路上駐車に対して近所からの苦情が多いという問題は「うれしい悩み」
であり「慶賀にたえない」ことかもしれませんが、悩んでいる先生からすれば切実な問題でも
あります。近くに駐車場を借りることができれば、このような質問は出てこないでしようが、
自分の車も他の駐車場に移し、スタッフに車の通勤を禁止してもなお賃貸を含めて駐車場の確保
が不可能という場合の対処方法について、というのが質問の趣旨でしょう。
回答は二つ。まず他の場所に移転するか、現状のままか。現状のままというのであれば、近所
の人に納得してもらうことは無理としても、どれだけ我慢してもらえるよう手を打つかというこ
とになるでしょう。近くに土地があれば購入するという道もありますが、「高い土地を借入し、
まるで駐車場碇保のために働いているのが現状」となりかねません。それでも経営できれば問題
ありませんが、採算がとれなければ不可能です。最初の解決策はリスクがあまりにも大きすぎま
す。駐車場の確保に困るほど患者が来てくれている最高の立地の場所を移転して、従来どおり患
者が来てくれる保証もありません。逆に患者が減少して駐車場に車が埋まらないという皮肉な事
態も考えられるわけですから、この解決策も無理でしょう。
解決策として簡単ですぐにでもとりかかれるのは、二番日の解決策です。「診療予約時に車を
利用するか否かを確認して」「車で来院する患者さんができるだけ集中しないようにアポイント
の工夫をする」こと、また路上に駐車しないよう院内に掲示するのは当然として、医院の外にも
「掲示板を出し患者のみならす近所の人々の目にも「アピールする」ように、またときには近所
の人の目に触れるよう「受付にできるだけ外で患者にていねいに注意を促す」よう工夫すること
も必要でしょう。そして「盆暮れには、菓子折を持って、近所」の人に「いつも大変ご迷惑をお
かけしております」とお詫びに回るべきでしょう。こういう場合、形だけやって放置しますと不
満が爆発して必ず問題になります。こまめに徹底してやることが大切なのです。うるさい人の□
を封じようというのですから、生半可なことでは収まらないと腹をくくるペきです。近所の人の
駐車場が昼間空いているような場合、「診療時間帯に貸してくれる」よう交渉してみるのも一つ
の方法でしょう。
最近では立体駐車場の設備もありますが、操作に人手がいるということと、万がー事故が起こ
ると取り返しがつきませんので、考慮外にしておくべきでしよう。最終的には「路上駐車され迷
惑だが、あの先生は非常にあれこれよく気のつく先生で、われわれの迷惑を受けている状況をよ
く承知していて、常に患者に注意をしているのだが、患者が言うことを聞かないのだからしょう
がないねえ」というように我慢してくれて、こちらの誠意が伝わりイメージがよくなれば成功で
す。