皮膚に付着した場合 | 皮膚が白くなる、赤くなる、皮膚が壊死を起こす、知覚麻痺 |
内服してしまった場合 | 口腔・食道・胃の粘膜の腐食による疼痛、腹痛、血便や食道・胃の穿孔、 めまい、 痙攣、昏睡、血圧低下、不整脈、ショック、肺水腫、呼吸不全、急性尿細管壊死による 乏尿 |
ホルマリン中毒
【症状】
発癌性 | ラット、マウスに無投与、2、6および15ppmのホルムアルデヒドを1日6時間、1週5日、 24ヵ月吸入させた。1ヵ月後15ppm投与ラットの78%が鼻甲介に扁平上皮癌、1.8%に肺癌がみ られた。15ppm投与マウスの1.8%に鼻甲介に扁平上皮癌がみられた。 |
接触皮膚炎 | ホルマリンガスに接触して斑点状白疹、脈管神経性浮腫。プラスターに混じったメラニ ン−ホルムアルデヒド樹脂から遊離した低濃度ホルムアルデヒドの繰り返し接触によりアレ ルギー性接触皮膚炎 |
吸入刺激 | 目や気道に刺激を感じる最小濃度は0.1〜1.0ppmである。2〜5ppm濃度で咽頭、肺の刺激や、 顔、頸などのガス接触部に紅斑が生ずる原因となる。 |
歯の神経を取ったあとの消毒薬として最もポピュラーな薬がFC(ホルムクレゾール)と
呼ばれる薬です。この薬は、名前の通りホルマリンとクレゾールを調合しています。この恐ろし
げな薬を混ぜ合わせたものにも当然副作用があります。
新潟県立吉田病院歯科口腔外科 主任:堀野一人先生の発表ですが、
「われわれは最も一般的な根管消毒剤の一つであるフォルムクレゾール(FC)に対するアレルギ
ー反応を呈した症例を経験した。患者は40歳の男性で,歯科治療後約3時間後に全身の発赤を生じ,
さらに血圧が降下しショック状態となった。回復後,当院皮膚科を紹介され,精査の結果,FCに
含まれるホルマリンがアレルゲンであると診断された。」
ですって。「雑菌を何としても殺さねば!」という誤った認識から生まれた恐ろしい薬の選択を
代表する事例でしょう。更に恐ろしいことに歯科領域では、この薬を直接骨に触れる場所の消毒
に使っています。
2003.6.15.
貼薬によるアレルギー
日付、時間:2001年11月28日 18:17
氏名:N.w
所在都道府県:栃木
職 業:会社員
年 齢:32歳
性別: female
質問:
初めてメール致します。
上の中切歯(左側)を治療中です。20年前にぶつけて欠けてしまったのを、差し歯にして
いましたが、 別件で行った歯科医で、レントゲンを撮ると、根管には何も詰まってないし、
膿が溜まっているかもしれないから欠けてしまう前に、やり直したほうがいいと言われまし
た。痛みはなく、疲れると少しズキズキするような感じでした。
今は、根管治療中です。そこで質問ですが、薬品で顔がかぶれる事はありますか?
1回目は、針を刺して消毒したところ、右目上が赤くなり右目下が突っ張る感じがでました。
皮膚科の薬で良くなってきたので 2回目は、麻酔をしながら深さを測って針をさしました。
今度は顔全体が赤くなり湿疹とかゆみがあります。過去にアレルギーはありません。
1回目の時医師に伝えた所左を治療しているので、左側に出るはずと言われました。
関連はあると思われますか?
何のためらいもなく、大学で教えられた通り根管貼薬(ちょうやく)という処置を行って
いますが、使っている薬はホルマリンを主体としたとんでもない劇薬です。実際の診療で、
その薬によるアレルギーに遭遇することは不思議なくらい稀ですので、1診療所単位ですと
おそらく無視できるほどの頻度だと思います。私の医院では、そのような薬を一切使用して
いないので、全く経験がありませんが、このQ&Aを通して数件同じ
ような問い合わせがありました。
左右の違いは確かに障害ではありますが、あれだけの劇薬ですからアレルギー反応が出た
としても不思議ではないと思います。また、タイミング的にも疑うには十分な状況だと思い
ます。