このコーナーでは、日常臨床と私生活を通して感じた事例を紹介します。

神秘の国からの使者
ルーマニア

ルーマニア  ルーマニア人と言っても一人しか知りません。数年前に日本に来て、日本人と結婚された女性 ですが、日本語が十分通じたので結構詳しくお国の歯科事情を聞くことができました。それと、 一緒にいらしたご主人の口腔内環境が、いかにも日本人という事情もあって記憶に残っています。

 虫歯や治療痕跡が少なく、また歯肉状態も良好で手入れの良さを感じます。やはりルーマニア にいた時は、1年に1度程度は検診を受けていたということでした。歯石除去やメインテナンス の話には積極的で、必ず続けますということでしたが、最近は来院が途絶えたままです。離婚し て帰られたのか、日本の保険制度に染まってしまったのか定かではありませんが、気になる存在 です。確か20代後半でしたが、銀歯一杯のご主人と違って銀色は一切みあたりません。特徴的な のは、やはり奥歯が1本抜歯されたままになっていたことです。やはり、神経をとって被せると いう日本では日常の治療が極端に高いというお国の事情があるようです。