下顎第一大臼歯を欠損した心身ともに健康な被験者と、インプラントに使用する、生体に親和性の良いチタンで作った中空の球を用意します。 | |
欠損部分の歯槽骨に、ドリルで穴を開けます。 | |
骨欠損部分にチタン製の球を埋め込んで、通法に従って歯肉を縫合します。 | |
1年後 チタン製の球は拒絶反応を起こすことなく、周囲の骨が再生して骨内にしっかり留まっています。 チタンは生体親和性が良いために、インプラントは骨と接合しています。これオステオインテグレーションといいます。 |
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チタン製の球に、小さな亀裂(またはピンホール)ができましたと仮定します。 実際のインプラントの場合、精密に勘合する上下のパーツをネジで固定するために微細な隙間ができると考えられます。 また、天然歯牙に生じた亀裂や不完全な根管充填などによる隙間がこれに該当すると思います。 |
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1年2か月後 ピンホールからしみこんだ血液や体液はやがて腐りはじめます。 |
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1年6か月後 ピンホールの周辺では、炎症が起こって周囲の骨を破壊するでしょう。 実際の臨床では、ジョイント部分から2mm程度下までの骨が破壊されます。 この炎症は、隙間に貯留した汚物が生体にとって異物と認識されたために生じた炎症だと 私は考えています。 |
2004. 3.14.