複雑すぎる規則
人間の理解能力をはるかに超えた複雑な規則


 前回作成日時や回数・年齢によって複雑に変化する入れ歯の調整、 や補綴物作成料に加えて、2002年度には更に複雑で実際の治療に 支障をきたすような規則が追加されました。

 ひとつは歯周のメインテナンスに関わる事項です。メインテナンス を行うことすらできなかったのが、小泉首相の英断からか一転して 歯の健康王国樹立も夢ではないようなメインテナンスが保険に導入されたことは誠に喜ばしいこ とです。しかし、メインテナンスなんか考えたこともないお役人が規則を作ったもんだから実践 には大きな障害が伴います。
 初診から3回の歯周組織検査と3か月の観察期間を経過しないと メインテナンスには入れません。前回検査をした日から1か月経過しないと次回の検査ができま せんし、3回目の検査は初回から3か月以上経過していないとできません。歯石の除去は上下二 回に分けて行なわなくてはいけないとか、更なる歯石除去は初回より1か月経過しないとできな いことになっています。1日でも足りないと不正請求になってしまいます。逆にメインテナンス を始めて1年経過すると見直しをしないといけない規則になっていますが、これを忘れないよう に毎度カルテを点検するのも結構なストレスです。
 “初診日から換算して3か月経過しないとメインテナンスには入れません”という規則はもう 一つ厄介な問題を引き起こしています。最近のご時世ですから会社を変ったりして保険証が変更 になった場合、保険請求上の初診日(診療開始日)が保険証変更以降の日付になってしまうから です。保険証変更以降、向こう3か月間は保険審査上不正とみなされますので、その理由を毎月 書き込まなくてはなりません。

 また、一端メインテナンスに入っても3か月間来院が途絶えると強制的に初診扱いにしなくて はいけません。メインテナンス中の患者さんがたまたま3か月ほど期間が空いてしまうと大変で す。単純に歯石除去や検診を継続することを希望されてもまたまた検査が必要ですし、前回のメ インテナンス開始時期から1年経過しないとメインテナンスに入れません。治療や指導内容の記 載はともかく、メインテナンスの病名と、どの衛生士が何時何分から始めたかとか治療の度に前 回の来院日をカルテに記載しなくてはならないというおまけまでついてしまいました。
 これらの規則を元に間違いのない治療や保険請求を全てクリアーすることなど絶対不可能です。 元々、合理性のある規則ですと従順な私たちにも従い易いのですが、何の根拠も合理性もない 思いつきみたいな複数の規則に整合性をもたせて施行することはできません。保険審査する先生 にも正しく理解されていないらしく、社保と国保とでは異なった指導が行われている始末です。 正しい請求の仕方を問い合わせても、即答できずに「検討してお答えします」では毎日の治療に 支障を来たしてしまいます。何も不正請求なんかする積りはないけれど、一体どう請求すれば良 いのかが1年経っても霞がかかったような状態です。

 さらに追い討ちをかけているのが、老人医療を順次75歳に引き上げるという規則です。退職者 医療や65歳以上の高齢者福祉制度とからまって一体カルテや保険請求はどうしたら良いのという 混乱状態です。


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