免疫反応による全身または局所の組織障害の総称で、花粉症や薬物アレルギーなど比較的身近な
疾患です。
元来生体は、自己を構成する組織以外の、ありとあらゆる物質に対して拒絶反応を示します。
ところが、長い地球の進化の歴史の中で自然淘汰され、通常自然界の中に存在する物質に対しては
許容できる状態で生存しています。
反対に、許容できないような個体は、子孫を残すことができないのが自然の掟です。
ところが人類は、今まで自然界に存在しなかった物質を生み出したり、消滅する生命までを
存続させる技術を獲得してしまいました。このことは、幸か不幸か分かりません。
しかし,我々はこの現実を受け入れて生きていかなければなりません。
話が哲学的で非常に難しくなりました。こんどは医学的に難しくなるかもわかりません。
口から肛門に至る消化器系は、体腔と言って身体の中の管、つまり身体の外と認識されています。
従って身体の外にある異物に対しては一応、アレルギー反応は起こりません。
永い年月の間に自然淘汰された我々は、腸粘膜等を通して体内に吸収された物質も多くの場合
アレルギー反応を起こしません。しかも、少々の異物が侵入しても生体は抵抗してくれます。
この抵抗力を左右するのが、個人の体調です。鯖を食べて湿疹の出やすい人も、体調がよい時には
症状が出ない場合もあります。
アレルギー反応の強さは、異物性の強さと量、それと生体の感受性と抵抗力に比例します。
花粉や鯖の蛋白質を除去するのは無理かもしれませんが、
トゲが刺さればトゲをとる。
歯石が溜まれば歯石を取る!