メタル・ボンド(MB):七宝焼の原理で貴金属の上に陶材を焼き付けたもので、
審美性,強度伴に申し分なく、主として前歯に用いられる保険外のかぶせです。
1本7〜10万もする高価な代物で、とかく世間の避難を浴びるもととなっています。
反面、長年の実績と世の中の高級志向と相まって根強い人気を保っています。
国民階保険,医師総保険医の時代に保険の効かない治療があること自体不思議な現象です。
保険導入の基準は、治療に確実な実績と安全性,日本全国の医師が同等に治療可能な
ことなどが条件とされています(護送船団方式)。開発間もない薬剤,心臓移植の様な
特殊な技術などが保険外の対象とされています。
保険外診療とは、裏返せば、実績と安全性に乏しい,目新しい治療であるとも考えられます。
そのくせ、贅沢品としての扱いを受け費用だけが高級品といった状態も珍しいことではありません。
高ければ速いのは宅急便! 高ければ安全なのは高級車! 高ければ性能が良いのはコンピュータ!
高ければ、手間暇かかって危険を伴い性能が長続きしないのが歯科治療。
少し言い過ぎかもしれませんが、メタル・ボンドを除いてそんな傾向があることをご承知下さい。
歯科治療に限って申しますと、もともとの状態が悪ければ悪い程、手間がかかりますし、
良質の材料を必要とします。
高くても良いから一生保つものをと願う気持ちと値段は比例しません。
メタル・ボンドを使った簡単な症例だけは例外です。ご希望の方は最寄りの
歯科受付,または衛生士にお申し付け下さい。