ダイオキシンをはじめとした“環境ホルモン(環境エストロゲン)”の影響は、我々生命体の
存続を脅かす重要な問題です。精子数減少に始まって精神的な行動異常まで様々な影響が報告されて
います。
ゴミの焼却や船の塗料から排出された環境ホルモンは、農作物や魚介類を介して私たちの
体内に取り込まれていきます。また一方で、ペットボトルやほ乳びんからも溶けだして
生体に取り込まれていることも危惧されています。常に口腔内で溶出する可能性を秘めた
歯科材料は果たして大丈夫でしょうか?金属アレルギー以上に深刻な問題かもしれません。
コンポジットレジン(大人のムシ歯に使用)やシーラント(子供のムシ歯予防に使用)
に含まれるBIS‐GMAがビスフェノールAの誘導体ではありますが、
強酸もしくは強アルカリなどで相当な負荷をかけないと分解できないということです。
また、入れ歯などの材料として使われるレジンからは、フタル酸エステルが溶出する可能性
も考えられます。
ペットボトルにしてもそうですが、
「引き続き検討はするものの、今のところ影響を特定できる資料はない」
と厚生省は言っています。しかし、できるだけ早期に安全性を確認して頂きたいと思います。
環境ホルモンの影響は、摂取した量よりも時期が大きく影響するとも言われていますので、
胎生期もしくは幼児期を過ぎた大人への影響は少ないとは思います。早急な改善を求める
反面、あまり神経質な行動は慎むべきだと思います。