テレビ等でも報道されわずかづつでも世間に浸透しつつある新しい、希望に満ちた歯科医学です。
世界的にも比較的歴史が浅く現在の原形は約20年前に開発されたばかりです。当院でも10数年
前から日常の臨床に取り入れ、僅かづつ症例を増やし現時点では既に100例を越して、
なかなかの優れものとの評判も一部にはあります。
マスコミで報道されている様に従来の入れ歯とは全く違う夢のような使用感も現実に存在します。
しかし、現実を正しく認識して下さい。
まず第一にあくまでも人工臓器の移植ですので誰にでも植えられるとは限りません。
例え植立できても免疫的拒絶反応により必ずしも生着するとは限りません(成功率約95%)。
第二にせっかく植えた
人工歯根の能力は天然歯牙以下で、より細やかなケアを必要とします。
おまけに、贅沢品として保険の適応なっていない為費用はとてつもなく高くなってしまいます
(1本3〇〜40万円)。
高くても長持ちすれば…一生使えればいいのですが、残念な事に何のトラブルも無く
生涯気持ちよく使えるなんて事は絶対ありえません。考えてみて下さい!
10才頃生えたあの頑丈な歯が一体今何本残っているか、それよりもお粗末な人工の歯が…
しかも使いふるした天然歯を頼りに…残っている歯だって今まで通りの手入れでいつまでもつやら…。
安易に植える事を考える前にまず今残っている歯を大切に!
インプラントはちょっとした賭けです。ダメでもともと…とは言っても成功率95%…この
方法に挑戦してみようと決心が固まったら試してみるのも良いかもわかりません。
案外素晴らしい将来が待っているものです。