精密鋳造によって作成された歯の詰め物のことです。審美性と機能性を重視し、奥歯に用いられる
修復物ですが、前歯に近い場所では審美性にやや問題が残ります。
神経を取った歯では滲みることはありませんが、遠い将来には歯が脆くなって欠ける心配が
あります。それと神経を取る程のムシ歯ですから、穴も大きく維持が少ない為簡単に脱落する可能性
もあります。あまり簡単にはずれるようですと、削り直して被せた方が無難ですが、審美性の
問題もありますのでこの方法を選択されたと思います。
神経を取ってない歯では、多少滲みるのは当たり前です。歯を削った刺激と、不完全な
封鎖の為神経が興奮状態にあるからです。装着するに当たり、色々な刺激を与えていますので
装着後もしばらくは滲みると思います。しかし99%は1週間から2週間で落ちつくはずです。
滲みる程度によっては、種々の方法をこうじて鎮静を試みますが、滲みや痛みがあまりにひどい
場合には改めてInlayを除去して神経を取る時もあります。
これは結果として、ムシ歯があまりにも深く、削った時の刺激などで神経が炎症を起こしてしまった
からです。削った時にいくら深いなと思っても実際の神経までの距離は解りません。
神経を取ると歯は脆くなりますので、歯科医は取らずに済むのなら出来るだけ残そうと考えます。
Inlayを装着した時の滲みは問題ありませんが、しばらく様子をみてそれでも滲みたりするよう
ですと遠慮なく申し出て下さい。症状に応じてそれなりの処置が施されると思います。