かつて私の歯科医院では、2〜20歳の人で口腔内状況のよい人には年1回、
悪い人には毎月の検診を勧めていましたが、毎月来院して歯の汚れを掃除された方は
10年たっても悪くならないばかりか返ってよくなった様に思われます。
たまたま1年に一度“かぶせ”が取れたからとかで、お見えになった方もそれなりに健康状態が保た
れている様に思います。反対に数年ぶりにこられた方の無惨な口腔内状況と比較して
いかに毎月のていれが大切かを知りました。歯周疾患(歯槽膿漏)予防の最善の方法で
あると同時に、ブリッジや連結冠の片側脱離による歯牙喪失予防、早期発見による
ムシ歯進行予防に大きな効果が認められます。
検診の際、清掃状態、歯肉状態の審査を行い、問題のある部分についてその原因を特定します。
Scaling をしながら衛生士がこまかな異常を見つける以外に、患者さんご自身からの訴えも
重要な診査です。わざわざ歯医者に行って言う程のないこと…臭いがする…先日歯が浮いた…
歯が動きだした…ハミガキの時少し痛い…等。
体調の低下でわずかに現す症状の中に、多くの問題が潜んでいます。この時点で原因を特定し
治療を行なうことにより、多くの歯を喪失から救うことができます。
歯の寿命を延ばす
それは、その時期・時点で可能な限り歯の延命処置を行い、歯の破壊サイクルを延ばすことです。
1年でダメになる歯は5年、5年保つ歯は10年…それにより残された歯はさらに永い延命効果が
得られます。