私たちにできるもっとも有力な手段は、アレルゲンを排除することではないでしょうか。
歯槽膿漏の原因はカンジダ?

歯槽膿漏
歯周疾患

「歯周病は口腔カンジダ症の一病態にすぎない」と考える根拠。
 カンジダの歯肉への感染により、毛細血管周囲のコラーゲン線維が弛緩し、毛細血管の一部に 怒張を生じ、内圧の低下が起きます。その結果、末端組織において低酸素症が発生し、細胞の壊死 が起きます。

一方、喫煙はニコチンによる毛細血管の収縮が起こします、また、糖尿病は毛細血管の 病変が起こします。いずれも血流量低下による低酸素症状をさらに助長しますので、 有力なリスクファクターとして考えられます。

 カンジダを除去することによりコラーゲン線維の張力が回復すれば、毛細血管の怒張は 消えて組織末端の酸素濃度が上がり、低酸素症が解消されます。そして、組織の壊死が起 こらなくなり、歯周病の進行は停止します。

 以上、神奈川県・開業:河北 正 先生の御意見です。 Dental Diamond VOL23.NO.318;173 1998.9 より抜粋。


 口腔内に生息する菌の中で、カンジダは有害な真菌類の一つであることには違いはないのですが、 低酸素症が炎症の原因とは成りきらないように思います。低酸素症であっても、そこにアレルギー 反応がなければ炎症は成立しません。
炎症の成立に関与するファクターとして、アレルギー反応・ 細菌・宿主の抵抗力などが考えられます。その中で、細菌と宿主の抵抗力は私たちの力では排除 しきれないファクターです。私たちにできるもっとも有力な手段は、アレルギー反応 の基であるアレルゲンを排除/無毒化することではないでしょうか。

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