保険診療で行われる、歯槽膿漏の検査として歯周組織検査があります。
検査項目は、
@ 歯周ポケットの測定
A 歯の動揺度
B プラークの付着状態
C 咬合の検査
E 根分岐部病変の検査
F プラーク増加因子の検査 など
歯周や治療の進行状況に応じて、歯周基本検査や歯周精密検査など若干の項目の違いがあっても
同じ様な検査です。その中で最も重要な項目は、歯周ポケットの測定とプラークの付着状態
(オレリーのプラークコントロールレコード)です。検査結果に基づいて効率よく、無駄のない
治療をすることが義務づけられています。
健康保険上の規則について
検査をしないとスケーリングはできませんし、次のステップの歯周治療ができない
(しても保険請求ができない)ことになっています。従って、本気で歯周疾患治療に取り組めば
何度も何度も検査をしないといけない規則になっています。
「検査結果に基づいて効率よく、無駄のない治療」と言えば非常に聞こえは良いのですが、
面倒で患者さんの嫌う検査を義務づけることで、治療および医療費を抑制するのが本音のように
思われます。医科の世界であれだけ薬漬けと検査漬けを非難・抑制しているにもかかわらず、
一方で、歯科に対して面倒で手間のかかる検査を押しつける姿勢は一体誰の為の保険かと
疑ってしまいます。
検査に比べて、非常に有効で情報量の多いレントゲン(パノラマ)は、手間がかからず
歯科医にとってドル箱との認識からか、撮影が大きく規制されています。