歯周病は、発症する時期(年齢)で病態の進行速度が著しく異なります。
歯槽膿漏の分類

 現在、歯周病において発症する時期(年齢)で病態の進行速度が著しく異なるので、発症する年 齢を基準として歯周病の分類がなされています。
 平たくいうと、何歳で末期症状が現れたかによって命名された分類です。

  1. 前思春期性歯周炎
     12歳末満(前思春期)の小児の混合歯列にみられる歯周炎でA. actinomycetemcomitans/P.gingivalis/P.intemediaなどの菌が関与していると言われています。

  2. 若年性歯周炎
     思春期頃に発生し急速に病態が進行する。A. actinomycetemcomitans菌が関与している可 能性が高い。比較的プラークや歯石は少ない。
    局所型:第1大臼歯と中切歯に発生し、同部位の骨吸収が著しい。
    全顎型:全顎的に発生し、骨吸収が著しい。

  3. 急速進行性歯周炎
     20〜30歳にみられ、高度な歯周炎で病態が急速に進行したと考えられ、全顎的骨吸収を発 現しています。P.gingivalisが関与していることが多い。

  4. 成人性歯周炎
     成人にみられる歯周炎で、多くの場合がこれに属します。プラークによる歯周組織の反応 が全身性因子によって修飾されない歯周炎で、慢性に、徐々に進行する。

歯の加齢変化
10代
20代
30代
40代
50代
60代
健全な変化
健常者
健全な変化
健全な変化
健全な変化
健全な変化
健全な変化
健全な変化
象牙質の石灰化更新

 一般に病態の相違は、関与する細菌の違いによると言われていますが、私は、免疫抵抗力と 歯質(歯根象牙質の石灰化程度)の相違によるものと解釈しています。
いずれにしても処置は、全身疾患の管理とともにプロフェッショナルトゥースクリーニング (定期的なスケーリング)です。

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