矯正に対する過度な期待から芽生えた不信感…
舌側矯正約2年

日付、時間:Fri Jun 2 12:15:48 Japan 2000    氏名: 稲葉めぐみ   
所在都道府県:神奈川   職 業:主婦   年 齢:28歳      性別: female  

質問:
はじめて質問させていただきます。よろしくおねがいします。現在、歯科矯正をしています。 舌側矯正で9月で約2年です。
上下顎前突、叢生・・・と歯並びはかなり悪かったのですが、歯が動くのがはやくはじめてから一年 ほどで見た目はよくなりました。下は小臼歯を1本ずつ、上は小臼歯を3本抜きました。上の左は4 がもとからありませんでした(たぶん先天性によるものといえあれました)その為上は小臼歯が1本 もありません。親知らずは19歳の時4本とも抜いたので下は計12本、上は計10本しか歯がありま せん。
小臼歯を抜いた分奥歯が前にきたせいか、顔の輪郭まで変わってしまいました。耳の下あ たりが細くなりました。写真でみても一目瞭然でわかります。ほほの張りも左右で違います・・・医師 に相談したところ矯正治療中は顔がやせるものだと言われましたが、元に戻るとは思えません! どうなんでしょうか?
それと、上の方が歯の本数が少ない為、下の一番奥の歯に噛み合う歯がありません。この ホームページの質問に似たような質問を拝見しましたが、一番奥には入れ歯はできないのでしょう か?噛み合う歯がないとその歯は弱っていかないのでしょうか?ちなみに4分の1くらいは噛み合っ ているようです。医師には笑いながら4分の1噛んでいればいいじゃないですか!とぜんぜん見もせ ずに言われたので少し不安というか不信感があります・・・。
それと噛み合わせがちっとも良くならず、ここ半年は良くなるどころか悪くなってるように思 えます。月1回のペースで通院し針金は取り替えていますが、徐々に良くなっている様には決して思 えません。鼻の位置も曲がってきました。矯正治療とはこのような段階を経て良くなっていくのでしょ うか?また、上の前歯を下げた分、下顎の位置が下がり違和感があります。それは慣れによって改 善されるのでしょうか・・・自分でもどの位置で噛んでいいのかわかりません!顎関節症にならないか と不安です。
それから左右ともに6が噛み合っておらず上下に隙間があります。これを歯にブラケットを着 け小さな輪ゴムのようなもので上下に引っ張って歯を伸ばすということをやっていますが、そんなこと をしたら歯が抜けるまではいかないまでも根っこが引っ張りだされるわけですよね・・・?この治療の しかたでいいのですか?心配なので輪ゴムはぜんぜんやっていません。
最後にもうひとつ質問させて下さい。特に寝るときなのですが、息苦しくてどうしても口呼吸でないと 寝れません。出っ歯がなおれば口呼吸はなおるのかとおもってましたがだめです。鼻のとうりが悪い というわけでもありません。うちの母親も歯並びが悪く出っ歯でいつも口をあけて寝ていましたが、 遺伝というのもあるんですか?私の4歳の子も歯はきれいで出っ歯でもないのですがたまに口をあ けてねています。口呼吸はなおせますか?口腔外科にいけばいいんでしょうか。またそれは矯正治 療が済んだ後に行ったほうがいいのでしょうか?今通院してる歯科は矯正のみです。
ながながと書いてしまいましたが、ご回答いただければ幸いです。どうか宜しくお願いします。

ご意見・ご感想:
歯のことについてとても悩んでいた時にこのホームページをみつけました。と ても丁寧でいいですね。先生がんばってください!

メールアドレス: fwix0932@mb.infoweb.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  全般的な感想として、“矯正に対する過度な期待から芽生えた不信感”という感じがします。 歯列矯正はあくまでも、歯列の審美性を目的としており、そこから派生するメリットとデメリットが あることが前提です。

 顔の輪郭は個人が感じる程には周囲は感じないものですが、歯並びが変われば当然輪郭も 変わるはずです。耳の下あたりの変化がご不満のようですが、口唇を中心とした側貌は改善した と思います。抜歯した小臼歯部分には前歯が移動しており、大臼歯の前方移動量は非常に少なく 輪郭に影響を与える程のものではないように思いますが、全くないとも思えません。しかし、これは 矯正をする限りやむを得ない副作用みたいなものだと思います。

 小臼歯を抜歯したために、親知らずが咬合に関与している症例を少なからず拝見することがあり ます。元来歯質の弱い親知らずですが、正常に咬合するようになったせいか普通の親知らずより は健全に長持ちする傾向があるようです。通常不必要な親知らずですが、それを抜いた後に矯正 を決断されたようですので矯正をする方の立場からはどうしようもないことだったのではないでしょう か。
 下顎第二大臼歯にかみ合う歯がないことは決して好ましいことではありませんが、これは親知らず を抜歯する段階で考慮すべきことで矯正後に顕著となったとしても改善のしようがないことではない でしょうか。おそらく治療方針決定の際にある程度予想できたと思いますが、第二大臼歯の咬合を 優先すれば下顎の小臼歯をもう1本抜くことになったのではないでしょうか。
 この欠損部分に関する対応策は、入れ歯、インプラントを含めて適切な方法はありません。 

 6番を引っ張り挙げることについては、咬合関係を確立する上では重要なことです。挙上するリスク よりも得られる効果がはるかに高いように思います。その治療に協力しないで咬合関係の改善は 見込めません。医師は当然協力してもらえることを前提として治療していますので、思惑の効果が 得られない場合、迷いが生じると伴に更なる余分な追加処置を考えざるをえません。
 賠償を伴った交通事故などでは、痛みを大げさに言ったり痛みのないものまで主張しますので、 ついつい余計なことをしてかえって症状を悪化させることがあります。不安に思うことを正直に相談 して対応しないと改善は遠くなる一方だと思います。

 口呼吸については矯正によって改善する場合もありますが、必ずしも歯並びだけが原因ではあり ません。矯正治療中であっても対応可能な原因も考えられますので、口腔外科や耳鼻咽喉科に 相談されることについては問題ありません。但し、必ず治るものとは限りませんし、治す必要性も どの程度あるのかも不明です。

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