必ずしも原因を特定できるとは限りません。
歯肉の退縮

日付、時間:Sat Jun 10 2:00:36 Japan 2000    氏名: N子   
所在都道府県:栃木   職 業:会社員   年 齢:35歳      性別: female  

質問:
ここ2ヶ月前に約2週間ほどで、一気に3mmくらい、下の歯茎(下歯の1〜4) が下がってしまいました。
この歯は虫歯のないし、歯茎の炎症もないし、全くの急な出来事です。(自覚していなかっただけ かもしれません)その後徐々に下がり、今では5mmくらい下がっています。歯並びも悪くなっており、 とても気になり、仕事も集中できません。
かかりつけの歯科に見てもらいましたが、特に見た感じでは、問題ない。2年程で徐々に回復しま す。(ただ、日頃のあなたのケア次第)と、言われました。ということで、一時安心はしたのですが、 このホームページをいろいろ見せていただきましたところ、問題なければ歯茎は減らないというこ とがわかりました。
私の場合、去年の11月に卵巣脳種で手術を行いましたので、その関係で何らかの疾患がでたの かな・・・などと、勝手に自己判断したりしたものの、もう一度詳しい検査をした方がよいのでしょう か?
先生、お忙しいところ大変恐縮ですが、よいアドバイスどうぞよろしくお願いいたします。

ご意見・ご感想:
誰にも相談できず、毎日、もんもんとしておりましたところ、先生のよい、 ホームページで出会えて、解決の糸口が見えました。ありがとうございます。

回答  「原因がなければ結果が生じない」と申しますか、原因って必ずあるわけです。が、必ずしも原因を 特定できるとは限りません。そんな時、「しばらく様子を見ましょう」ということで放置していても、生体 の自己修復機能で“何か分からなかった原因”を排除して回復することもあります。

 健康であれば引き締まった薄い歯肉、炎症があれば腫れぼったい厚めの歯肉がある一定の厚み で歯槽骨の上に存在します。歯槽骨の破壊はそれ程急激に起こることはありませんので過去数年 に渡って現在の位置まで破壊されていたものと思います。その破壊にも関わらず過去の位置を維持 していた歯肉が、何らかのキッカケで急激に納まるべき位置に移動したのではないでしょうか。
 卵巣脳種は直接は関係ないでしょうが、その時の免疫抵抗力の低下などがキッカケとなった可能性 はあります。

 1本だけですと該当歯の歯髄壊死なども原因と考えられますが、複数本とのことですから年齢的に も歯周疾患が大きく関与していると思われます。退縮した歯肉の回復は無理かも知れませんが、今 以上に進行するのを抑制するために、歯石の除去と定期的なメインテナンスだけは最低でも実践 する必要があります。また、歯周疾患の進行程度を把握して、その程度に応じた対応も必要だと 思います。

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