咬合を狂わせない努力が大切!!
右顎関節症

日付、時間:Tue Jun 20 18:13:38 Japan 2000    氏名: N.M.   
所在都道府県:東京   職 業:自由業   年 齢:33歳      性別: male  

質問:
右顎関節症と診断されて、もう10年になります。近年は文京区の東京医科歯科大学 病院の口腔外科で通院治療していました。マウスピースはもちろん、炎症をおこしている右顎の 関節を洗う軽手術もしてもらいましたが、一向に改善の気配すらみられず、毎日、顎関節の痛み と頭痛(37度くらいの微熱も出ます)に悩まされています。
口が開かないということは以前からないのですが、大きな音はいつでもなります。頭痛や微熱が、 この顎関節症と関係があるものなのかは、病院でもはっきり答えを得られませんし、年々エラが 張ってきています。これはもう見た目にもはっきりしていますが、そのことも、ある病院では「あり 得ない」といわれました。親や親族には私のようなエラの骨格をした人はいませんし、顎の痛み と平行して張り出してきていることを思うと、遺伝ではなく、後天的なものとしか考えにくいのです が、どうなんでしょうか?
高校生の頃、左の顎が痛かった事があり、1年ほどで痛みと開閉時の音は自然になくなりましたが、 やはり左顎だけエラが張り出してきたのです。他にどのような原因と治療法が考えられますか?
教えて下さい。

メールアドレス: m-nova@interlink.or.jp   ホームページURL: http://

回答  東京医科歯科大学口腔外科といえば、日本最高峰の診療科ですので腫瘍性のものを見落とす はずも有りません。おそらく、元々ある顎関節の形態異常から発生した、顎不均衡による諸症状 だと思います。末端肥大症のような疾患が基礎的に存在する可能性もあります。

 エラの過成長も、いびつな顎運動の結果助長されている可能性が有ります。ホルモン異常の 有無を調べると伴に、咬合の安静を計る努力が必要ではないでしょうか。歯を喪失すると咬合関係 はますますいびつになってしまいます。地道ではありますが、こまめな虫歯治療や、歯周疾患進行 抑制のための歯石除去などはとても重要な防御策だと思います。

返信:
返信、ありがとうございました。まさか即日にお応え頂けるとは思ってもみなかったので、とても驚い ています。本当にありがとうございました。

虫歯治療や、歯周疾患進行抑制のための歯石除去などの「防御策」は、これからまめにやってみ ます。
しかし、現在の咬合が果たして安静状態なのかが、いつもよくわかりません。東京医科歯科大では、 マウスピースの使用もほんの2週間ほどで終わってしまいました。痛いと言えば鎮痛剤を出してくれ る程度で、カウンセリングもなかなか要領を得ない感じでした。具体的に「こういう可能性があるの で、こうしてみましょう」というアドバイスがいただけず、いつも「よくなっています。よくなっています。 」とたしなめられる感じが続きましたので、通院をやめました。とりあえず投与し過ぎない程度に市 販の鎮痛剤を飲んで、とりあえずの痛み(頭痛も)を抑えている現状です。

正しい咬合にするには、歯科での矯正を受ける方は良いのではないかと考えています。TVである 歯科医の先生が「奥歯を少し削ってやるだけでいい」なんて言っていましたが、どうなんでしょうか?
そして、ホルモン異常の有無を調べるのは、歯科や口腔外科でお願いできるものでしょうか?
長々と申し訳けありません。また相談にのって頂けないでしょうか。宜しくお願いいたします。

回答:
 “奥歯を少し削ってやるだけでいい”というケースも少なからずあります。“物は試し”的な考え方 からすれば、(とりあえず)的確な診断の下に咬合調整を行うことは副作用もなく(少なく)有効な 選択だと思います。ところが矯正となると、診断方法自体が確立されていない現状で、着地地点の 見えないままで大空に飛び立つようなものと認識しています。

   咬合の狂いからきた顎関節症であれば矯正も効果があると思います。顎関節の変形(奇形)から 生じた顎関節症ならば症状を不可逆的に悪化させる恐れもあります。“咬合と奇形”の区別すら 確立されていないのが現状のレベル?と認識しています。決断はくれぐれも慎重に!

 ホルモン異常の有無は、第一選択としては大学病院の口腔外科だと思います。内科の方がより 専門的ですが、顎関節症との関連についてのデータの読み方が分からない可能性もあります。

返信:
再返信ありがとうございました。アドバイスを頂いて、あきらめていたのですが、また口腔外科に通っ てみる決心がつきました。とにかくまたカウンセリングだけでもいって、可能性を探ってみようと思い ます。
本当にありがとうございました。また経過などお知らせさせて頂くと同時に、相談にものって頂けた ならと思っております。心強いです。

先生のこの(HPでの)活動と、医師また人としての姿勢に本当に心から敬服します。感謝です。 ありがとうございました。

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