日付、時間:Wed Jun 28 17:59:49 Japan 2000
氏名: yousukeのママ
所在都道府県:群馬
職 業:主婦
年 齢:35歳
性別: female
質問:
約2年位前にそれまで銀歯を被せておいた左上第2小臼歯が痛み出したので、
近所の歯医者さんで見てもらったところ、抜いた後の神経に炎症が起きてるとのことでした。
そこで、根管治療をしてもらいましたが、中で虫歯がかなり進んでいたこともあって、被せ
るのには歯茎を削らなければならないと言われ、歯茎を削った上で銀歯を被せました。
ところが、治療後からずっと鈍痛が続き、固いものなどを噛むときは痛みが走ります。 知覚過
敏ではないかと思い、ブラッシングなどは丁寧に、歯間ブラシや知覚過敏に有効と言われる歯
磨き粉もつかっていますが、あまり効果がありません。
どうしても治らないので、歯医者さんに相談したところ、神経には問題がなく歯茎の炎症
だといわれ再度、被したものを取って治療しないと治らないと言われました。 しかし、また、何
年かたって同じようなことの繰り返しだと思うと不安ですし、また、歯茎を削られるかもしれない
恐怖もあり、被したものをはずすかどうか決めかねています。
何か他に良い方法があれば、教えていただければ幸いです。
ご意見・ご感想:
私自身、歯のトラブルが多く歯の基礎的な知識もないので、とかく不安が
つきものですが、先生のホームページで「なるほど」と思うことが多く、精神的にとても救われて
います。 これからも、益々のご健闘心よりお祈りいたします。
メールアドレス: k-yukki@sannet.ne.jp
ホームページURL: http://
“歯肉より下までムシ歯になったものは抜歯”と言われた
時代もありましたし、現在でもその程度のムシ歯で抜歯されているケースも多いことを考えると、
歯肉を多少切ったくらいで歯が助かるのであれば積極的に選択すべきだと思います。
私の場合は、治療時に少々歯茎を傷つけてでも適合の良い補綴物を製作する方が結果的に
は良心的な治療と思って治療しています。患者さんの臨む“無痛治療”とは程遠いものを感じな
がら…。
今回の一連の治療では、どこかに遠慮があって?適合の悪い補綴物が入ってしまったようで
すね。それならば、もう一度痛い思いをしてでも適合の良い補綴物を作り直す必要があります。
放置しておいて、ミスミス歯周疾患の進行を助長して大切な歯を失うよりは、思い切って作り直す
方を選択すべきではないでしょうか。
返信:
早々のお返事、痛み入ります。先生の明快なご解答で、作り直す決断をいたしました。ありがとう
ございました。
ただ、少し疑問に思うところは、補綴物適合の善し悪しです。どのような原因で補綴物の適合が
悪いのか、材質なのか技術(?)なのか(先生のH・Pではセメント等の不適合がありましたが)、
虫歯の進行が進んでいるためか。また、補綴物適合の良いものとは、どのようなものなのか。お
忙しいところ、大変恐縮ではありますがお教えいただければ幸いです。
回答:
補綴物適合の良いものとは、歯と補綴物との繋ぎ目に一切段差のないものを理想とします。
補綴物の適合性は、歯科医と技工士の技術とセンスそれと熱意が大きく左右します。また、歯肉
縁下に及ぶムシ歯や歯周疾患の進行した歯は適合が難しくなる傾向があります。
適合の良い補綴物を作成する気持ちと必要性は、全ての歯科医療関係者が持っています。ところ
が現実は、出血があったり見えない場所であったりして必ずしも教科書通りの補綴物作成はできま
せん。それをどこまで技術とセンスでカバーするか。どの程度まで追求するか、または妥協するかに
もよります。臨床上症状が出ない程度であれば、その辺で妥協するのが一般的だと思います。
それでも、障害がでてしまったものについては、再度やりなおせば良くなる可能性は高いように思い
ます。90点のものは作り直してもそれ以上の物ができるとは限らないが、50点のものであれば作り
直せば80点以上になる可能性が高いというようなレベルです。
返信:
大変よく分かりました。先生のご指導により、不安なく治療に臨めそうです。お忙しいところ、本当
にありがとうございました。また、質問させて頂くこともあるかと思いますが今後ともよろしくお願いい
たします。