補綴物と天然歯牙との境目に一切段差がないのが理想的ですが…
乳歯の打撲

日付、時間:Mon Jul 24 22:04:09 Japan 2000    氏名: K.Y.   
所在都道府県:鳥取   職 業:医師   年 齢:34歳      性別: male  

質問:
3歳の子供が中切歯を強打し肉眼ではわかりませんが歯肉内の歯根部でひびが 入ってしまいました。
エナメル質ではないようなので再生は困難でしょうか、またひびのはいたまま生育することもあ りますか?
もし抜歯しかないなら,その後の永久歯の生育には問題の無いものなのでしょうか。

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回答  まずは経過観察ということになります。
乳歯の歯髄は生活力が旺盛ですので、多少ヒビが入ったくらいでは壊死することなく生き続ける 可能性もあります。打撲による一時的な炎症はともかくとして、1週間以上経っても痛みがある 場合には不可逆性の歯髄炎と判断して抜髄を模索しなければなりません。また、歯髄炎症の鎮静 には、消炎鎮痛剤が有効と思われます。

 大人の抜髄も成功率100%とはいきませんが、乳歯の場合は後続永久歯の萠出により根尖部 が吸収しますので抜髄した乳歯は将来100%?根尖病巣を作ります。しかし、中切歯の萠出時期 がおおむね6歳頃ですので、3年近く保ちこたえてくれれば“お役目ご免”です。
 予後が悪いといっても抜歯よりは抜髄を選択すべきですが、仮に抜歯になった場合、適切な 補綴処置がありませんので抜きっ放しとなります。見た目のことはともかく、永久歯の萠出が若干 早くなること以外に大きな問題はないものと思います。

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