本来残存する歯質の量や形態によって選択すべき工法の違いです。
さし歯の土台

日付、時間:Wed Aug 2 15:19:13 Japan 2000    氏名: sk   
所在都道府県:大阪   職 業:その他   年 齢:32歳      性別: male  

質問:
先日、上前歯2本(中切歯、1)を折ってしまいました。1本は根元で折れて、もう一本 は3分の1ぐらい残ってます。現在2本とも神経を抜いて根管充填した状態です。この後差し歯に する予定なのですが、保険内でやるか保険外でやるかで土台が違ってくるので、どっちにするか きめてくれと歯医者さんに言われました。そこでいくつか質問させてください。
まずメタルボンドにするか硬質レジンにするかで土台が違うのでしょうか?
保険外でやる時は土台を作るのに対して、保険内でやる時はなにか支柱をたてるというような説 明を受けました。ちがう場合、まず保険でやっておいて、将来金銭的に余裕が出たときにメタルボ ンドにかえることはできるのでしょうか。
差し歯の構造がよく分かっていません。将来差し歯をいれかえる時に、土台ごとかえる必要がある のでしょうか。それとも土台の上に乗ってるもの(クラウン?)だけをかえればいいのでしょうか。
差し歯を入れ替える(クラウンを取りかえる?)とき、根?に対して負担がかかるのでしょうか?
保険の歯が5年しか持たなくても、差し歯が何度でも取り替えられるなら(10回ももてば十分ですが)、 5年ごとに取り替えた方が、10万円近くする歯をいれるより合理的だと思ってるのですが。
非常にお忙しいと思いますが、何卒ご教授ください。

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回答  さし歯をする際の土台(コア)には、材質や金属の規定が厳密に定められていないので原則として は、保険外・保険内の区別はありません。保険外・保険内の治療に関わらず最善の治療を目指す ドクターにとっては、行き着くところは同じはずです。ところが「それでは高い保険外の費用を支払っ てくれる患者さんに失礼だ」というわけの分からないもっともらしい考えから、保険内の材質を下げ ることにより差別化を図るケースもあるようです。
 保険外はメタルコア、保険内はレジンによるコア築造という区別のようですね。どちらが高級という よりも、本来残存する歯質の量や形態によって選択すべき工法の違いです。

 将来クラウンを替える時、ムシ歯などで作り替えなければならない状況でなければ土台(コア)はそ のまま使えます。保険の歯は5年から10年、保険外の補綴物は10年以上場合によっては生涯使える 可能性はありますが、根管治療・二次カリエス・歯周疾患に対する防御は同じようなものですから、 やはり5年〜10年もすれば作り替える必要ができてくるのが普通です。というか、5年〜10年もすれ ば作り替えた方が歯そのものの寿命を延ばす可能性が高いケースが多いと認識しておいて下さい。

   何度でも作り替えられるかどうかは、問題が生じた時に早めに作り替えるとか周囲の歯の状況に よって、その環境に適した補綴設計を常に心がけるかにかかってきます。普通は、5回〜7回も作り 替えたら限界かも知れません。
 以上の理由から、私も極力保険内の補綴物を推奨しています。おそらく全国的にも珍しい存在でし ょうね。

返信:
8月2日15時19分に、掲示板にて差し歯について質問させていただいたものです。
丁寧な回答ありがとうございます。非常に参考になりました。さっそく通っている歯医者さんと相談し てコアを決めます。本当にありがとうございました。

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