「医師の裁量権を尊重する」と言いながらも…
上顎7番髄床底の亀裂

日付、時間:Sat Aug 19 9:55:22 Japan 2000    氏名: Q.E   
所在都道府県:千葉   職 業:学生   年 齢:31歳      性別: female  

質問:
左上顎7番(神経を取っており、クラウンをかぶせていました。根菅治療はしていませ んでした)の歯根の先端にレントゲンで黒いはっきりした影があるとのことで、支台を外すと口 蓋根と頬側根の間が割れていました
「抜歯です」といわれ何とか持たせたいと思い、こちらで検索した医院に見ていただきました。「抜 歯の可能性もないわけではない」と前置きがありましたが、間を広げ(1o程度)セパレーション にするそうです。2回目だった前回は根管を開放しましたがあくまで病気は歯根破折のせいとのこ とです。今は毎日イソジンで数回うがいを行っています。臭いがあるので病巣は改善していないよう です。
質問ですが、セパレーションが成功した場合歯は平均してどの程度持つものなのでしょうか?
また、治療には長期間かかるものと思った方がよいのでしょうか?
病巣がよくなってから支台を形成するのでしょうか?(医療系学生で実習があるため11,12月に 通えない可能性が大きく不安です)
いろいろ書きましたがよろしくお願いいたします。

ご意見・ご感想:
このホームページのおかげで少しでも長く歯を維持したいと真剣に思うように なりました。メインテナンスに気を使っていこうと思います。

回答  上顎7番は一般に、頬側に2根・口蓋側に1根の形態をしています。 セパレーションの目的は、中途半端な亀裂があるとそこに汚れが 貯留して炎症の原因となるので大きく開けて汚れが停滞しないようにすることです。下顎の大臼歯 ですとかなりの確率で成功しますが、上顎の大臼歯は頬舌的に分割しますので少々空けても貯留 が防げないのと後々の補綴処置が不可能(満足度が)になるのではないかと懸念されます。

 未だに改善していないことを考えると思い切って口蓋根をヘミセクション した方が良いのではないかと思います。ヘミセクションの選択にあたっては、当然保存程度の良い方 を残すのが前提ですが、保険療養規則ですと2根残せば保険適応になりますが1根ですと保険適応 外になってしまいます。「医師の裁量権を尊重する」と言いながらも滅茶苦茶な規制を押し付けた感じ がしますね。

 セパレーションが成功した場合には(下顎に多い)生涯でも保つ可能性もありますが、抜髄後の歯が 平均30年程度ですからその辺が一つの目安ではないでしょうか。

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