日付、時間:Mon Aug 21 15:36:00 Japan 2000
氏名: I.H
所在都道府県:京都
職 業:会社員
年 齢:67歳
性別: male
質問:
最近歯医者に行き、歯垢除去(超音波)をお願いしたところ、歯茎部のレントゲン撮影
結果歯周病と判定され、上顎/下顎共に第1小臼歯から第2大臼歯に至る各4本(計16本)の
手術が必要と言わました。
4回に分けて、歯茎部の歯肉を切開し、歯根部の歯石や歯垢を切削して除去し、自分自身の
顎骨の一部より削り取った骨粉を歯根部に塗布して、開いた歯肉部を縫合する治療(最先端
の治療方法と聞かされましたが)を受けています。でも、歯垢を削って痩せた歯根部と、塗布した
骨粉が融合して成長して元通りになると言う医者の説明が、どうしても理解し難いものです。
歯根と骨粉が融合成長すると言う論理をご説明お願いします。
歯科界を揺るがす一大論争にもなりかねない質問です。
処置された方法のどこが最先端なのか分かりませんが、現状維持を目的とした歯肉剥離掻爬術
(FOp)と自家骨移植のことでしょうね。「骨を喪失したから骨を移植する」という考えの下に古くから
行われている手術方法の一つです(何処かに先端技術が隠されているのかも知れません)。
歯周疾患以外の領域では、失った骨の代用品をどこかから持ってくれば再生が認められることは
事実です。その実績を歯周疾患にも応用して歯槽骨の再生が図れると思っている歯科医は多い…
というよりもほとんど全員がそのように思っているようです。
しかし、私は歯周疾患罹患部分の原因を除去しない限り何をしても無駄と確信しています。その
理論は、このホームページ全体に(特に 論文部分)掲載
しています。つまりその術式には否定的です。マイナスにはならないしわずかでも回復は期待でき
ますが“骨粉が融合して成長して元通りになる”ことは期待できないと信じております。従って、ご要
望の論理説明はできません。