日付、時間:Mon Aug 21 16:34:42 Japan 2000
氏名: 匿名希望
所在都道府県:北海道
職 業:主婦
年 齢:30歳
性別: female
質問:
今かなり落ち込んでいます。5月の末に上の左(2)を虫歯で神経を抜きました。10
年位前にも虫歯で治療をしていましたが、詰めていたものが黄色く変色していたので、一緒に詰
め直してもらいました。今気がついたのですが、歯の裏にヒビのような縦の線が入っています。
前にも少しあります。これはやっぱり、ヒビですか?どうしてこんな事になってしまったのでしょうか?
そして、どんな治療が考えられますか?
熱いものを飲んだとき、少しだけ歯が浮くような感じはありましたが、気になるほどではありません。
私の前歯は左右(1)2本と右(2)1本は10年位前に神経を抜いています。そして、左右(3)は八
重歯なので、(2)は左右ともかなり小さい歯です。現在、先週より治療をした歯科で違う歯の治療
中です。
明日予約日ですが、話しをする前に是非先生のご意見を伺えたらと思いました。よろしくお願いし
ます。
ご意見・ご感想:
2週間位前にもいろいろ聞かせていただいて、かなり衝撃をうけていたので、
二重のショックです。若い頃にもっと気をつけていたら・・・・。かなり虫歯の治療済が多いので、せ
めて歯周病には気をつけます。
年齢の記載をお願いいたします。対面できないだけに年齢だけが頼りの回答ですので。
歯は加齢と伴に石灰化度を増して、硬くそして茶色く変化していきます。外来性の色素沈着を
別にしても、乳歯や生えたばかりの永久歯に比べて高齢者の歯が茶色っぽいのはご理解いただ
けると思います。加齢と伴に硬さが増した分だけ粘りがなくなって脆くなっていきます。神経を取っ
た歯はなおさらです。そこに長年のかみ合わせによる応力が集中すれば多少のヒビは当然です。
多少ヒビが入っても割れたり欠けたりするのは、普通60歳を過ぎてからですのでそれ程心配な
存在ではありません。“熱いものを飲んだとき”の症状はヒビとは関係なく、
二次カリエス によるものと思われます。神経を抜く程の二次カリエス に成長する以前に治療
しておくべきでしたね。これからはこまめに検診を受けるよう心がけて下さい。
抜髄後の処置ですが、問題の|2だけをレジン充填 して済ま
せるか、1本のさし歯にするか、それともすでに抜髄済みの4本をまとめて連結の形でさし歯にする
かは局所の状況や周囲の状況、また年齢や歯周疾患の進行程度によっても異なります。
返信:
すいません。記入もれです。現在30才です。
もう少し説明と質問させて下さい。
10年前は神経は抜かず、レジン充填?だけでした。2ヶ月前にその歯の逆側に小さな虫歯を発見
して、治療してもらったときに、神経を抜きました。そして、その時、10年前のレジン充填を新たにし
ました。
そして今日ヒビを発見してしまいました。自覚症状は無いのですが、神経を抜くためにあけたと思わ
れるところから、(歯の裏)何本か線が入っています。この治療時に負担がかかったのでしょうか?
そして。抜歯されたらどうしようかとても不安です。ヒビが入ったという事はすぐ割れてしまったりする
のかな?とか、根までヒビがいってしまうのかな?とか考えてしまうのです。
私がいまお世話になっている歯医者さんは、最低限度の事しかやってくれません。とても上手で(と
思ってはいるのですが)、治療も痛くはないのですが、少し心配です。受付時の問診票も無いんです。
神経を抜いた後も、レントゲンもとりません。
歯石もお願すれば、取ってくれる程度です。歯周病も「どうですか?」と聞いたら「大丈夫です。」と言
ってはもらったのですが、信じていいのか少し不安です。(自覚症状はありません。)
回答:
高齢者の場合は、歯牙切削時の振動で歯冠破折することもありますので可能性としては考えられ
ますが、若い歯だと可能性は低く、また新鮮なヒビは着色がないので一見しただけでは分かりません。
おそらく治療前に入った古いヒビだと思います。ヒビは通常表面のエナメル質に限局されますので
すぐに破折することはないでしょう。但し抜髄後の歯はそのまま使っていると、将来必ず?歯冠破折
します。破折が歯冠部分に留まった場合は問題なくさし歯にできますが、不幸にも歯根深く破折した
場合には抜歯になる可能性(相当低い)もありますので、その前には被せてしまう必要があります。
“神経を抜いた後も、レントゲンもとりません”は考え物ですね。あまりまともな抜髄とは思えない
のですが、何より抜髄後の経過が良ければ良いのですが…。歯石に関
してもそれなりの理由もあるとは思いますが、ご自身の将来を考えると
積極的にコントロールしていただける医院の方がベターでしょうね。
30歳ということですので、現状はそれ程ヒドイ状態ではないにしても40・50歳にもなれば必ず症状
が現れる現実をもう少し認識していただきたいものです。
> “神経を抜いた後も、レントゲンもとりません”は考え物ですね。
やっぱりそうですよね。不思議とトラブルもなく、4年間(時々ですが)程お世話になっていますが
診てくれてなさそうで、不満だったのです。HPにもいろいろ記載されていましたが、良いドクターに
出会うのってホント難しいです。そのうち違う歯科で定期検診してもらいます。
報告:Tue Aug 22 21:13:46 Japan 2000
昨日と今日歯のヒビについてアドバイスをいただきました。さっき歯医者さんに行って、レントゲンを
とって調べてもらいましたが、ヒビは表面だけで大丈夫との事でした。特に治療もありませんでした
(信じていいんですよね)。いろいろありがとうございました。またよろしくお願いします。
一言:
ヒビの件は、問題ないでしょう。
ご意見・ご感想:
先生の親切な対応に甘えていろいろ細かな質問ばかりですいません。でもお
かげで、長年の疑問が解決しました。気持ちもとても楽になりました。どうしても治療時は質問する
機会がなく疑問がとても多かったです。でもすべて、歯医者さんまかせではダメですね。お忙しいと
は思いますが、これからもHP続けて下さい。お願します。
回答:
神経を抜いた歯なのに“滲みる”という感覚はあるみたいです。但し、虫歯の末期や象牙質知覚過
敏症等が歯髄炎によるものであるのと違って、歯根膜炎による痛みの一種と考えられます。
歯根膜炎の原因としては、歯石の沈着や装着時のセメント残留、早期接触などもありますが、一番
多いのはやはり根管治療の不備です。時期的に、レントゲンに写る程でもないと思いますが、かなりの
確率で将来根尖病巣として新たな症状を呈するものと思われます。
治療はある程度症状が明確になってからでも遅くはないと思いますが、一番大切なことは、的確な
根管治療を行うことです。それまで、多少の時間的余裕がありますので、根管治療に定評のある先生
を探しておくべきでしょうね。
“プラスチックのクラウン”はご想像通り レジンジャケット冠のことだと
思います。周囲の状況と品質によっては問題が少ないかもしれませんが、あまりお勧めではありま
せん。