日付、時間：Mon Aug 21 22:20:46 Japan 2000 　　 氏名： S.M.　　　
所在都道府県：東京　　 職　業：自由業 　 年　齢：４４歳　　　 　 性別：　female　　

質問：
痛くて辛くて、おたよりします。何がどこが痛いのかよくわからず、神経にさわっているよ うな不快な痛みがうずいています。場所は、左のほっぺたのやや外側あたりで、歯茎の中のようで す。冷やすと多少楽ですが、鎮痛剤は効きません。
先週、近所の歯科医で診察を受けた際は、「レントゲンでも外見でも、鎮痛剤が効かないほどの痛 みの原因はない、　顎関節に由来する痛み。」ということでした。以前、現在と似た痛みと腫れで口 腔外科を受診した時に、「右の生えていない親知らずが原因。神経と血管に重なっているので、抜 くのが難しい。　入院して全身麻酔で抜いたほうがよい。但し、半年ぐらい麻痺が残る可能性があ る。」「セカンドオピニオンを聞いて納得できたらまた来なさい」と言われ、別の口腔外科を受診した ところ「食事のたびに腫れるのは、耳下腺炎」でした。その後、こわくなったのと、痛みがやわらいだ ので、ほうっておいて、約1年。このところ疲れがたまったせいか、２Wほど前から少しずつ痛みが強 くなり、今は、かなり痛みます。今回は腫れはありません。
あさっての水曜日にその医師が診察日なので、手術のアポを取り、思い切って抜いてもらおうと思っ ています。ですが、抜いてしまうのが最善の策かどうか迷っています。どうかアドバイスをお願いいた します。

ご意見・ご感想：
あんまり痛いので、ネット上に何かいいことが書いてないかと探していて、この ページと出会いました。すばらしいお仕事ですね。

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　訳の分からない痛みを“顎関節症”と処理する風潮もあるように認識していますが、“親知らず” という最大の原因となり得る存在を無視して他の原因を探す程無駄なことはないのではないでしょ うか。

　今痛み（炎症）のある時期だと親知らずが原因かどうかが一番判断し易いと思います。もし親知ら ずが原因だとすれば、炎症のきつい今抜歯とは申しませんが、消炎処置ののち速やかな抜歯を お勧めいたします。

　解剖学的位置関係から、抜歯後の知覚麻痺は“万が一”以上に可能性の高いトラブルです。とは いってもリスクは1％以下だと思いますよ。逆に考えれば、知覚麻痺を起こす程神経に近い親知らず であれば、そのまま放置しておくと炎症が神経に波及して、半年はおろか一生知覚回復不可能な 状況になる懸念があります。
　麻痺した患者さんも大変ですが、そのリスクを重々知って抜歯する歯医者の立場も理解して、 決断していただきたいと思います。

回答：
　反対側でしたか。「食事のたびに腫れる」という過去の事実から考え合わせると耳下腺部の 唾 石 症 の方が原因と考え易いようですね。唾石症であれば、簡単な 摘出手術が必要です。抜歯の前にその旨を伝えて、その積りで精査すれば見つかるかも知れませ ん。

　親知らずは諸悪の原因となりますので、消去法的な意味合いからも抜歯しておくべきでしょう。

返信：
　重ねてご回答、ありがとうございました。
「唾石症」という言葉は、はじめて聞きましたが、詳しい解説も拝見して、よくわかりました。現在は、 腫れがありませんが、別に耳鼻咽喉科へ行かなければ、と思っておりましたので、口腔外科でも診 てくれるということで、安心致しました。
　仕事をしていると、病院に行く時間を確保するだけでも一苦労です。診察で、お互いのためにより 多くの情報を得る、そのための貴重なアドバイスをいただき、こころから感謝しております。

　できれば先生の病院で処置を受けたい気持ちでいっぱいですが、なかなかそうもいきません、残 念です。まだまだ暑さが続きますが、お体を大切に。これからも多くの悩みを軽くしてあげてください 。