日付、時間:Fri Aug 25 0:36:20 Japan 2000
氏名: A.O.
所在都道府県:岡山
職 業:歯科大学生
年 齢:21歳
性別: female
質問:
歯学部の学生です。最近臨床に近い実習や授業が増えてきて、実際の臨床の場を
目にすることもしばしばあります。河田先生は、歯科だけでなく医学的な視点からも歯科医療を
見られていて、学校でもそのように教えられているのでこのHPはとても勉強になります。有難う
ございます。
この間、学校で「生活習慣病と歯科」という話題があったのですが、先生は臨床で実際の生活
習慣病の患者さんに対する時、問診を始めとして治療においてなど、どのような事に特に気を
付けられていますか?
全身疾患が治療に支障をきたすこともあるんですよね?
そういう時はどうするのでしょう。なんだかわけの分からない質問になってしまってすいません・・・。
“生活習慣病”という観点からはあまり考えていないようです。ただ治療に対する反応の違いと
いうことについては、長年臨床に携わって自己技術の評価が定まっていますので敏感に感じて
います。
例えば結構アバウトな根管治療(充填)ですが、それでも90%以上の成功率を誇っています。
ところが、同じ治療をしたはずなのに糖尿病の患者さんだと50%程度に下がってしまいます。
気を取り直して再根治しても「そこそこちゃんと治療できているのに…」とやや不満が残ります。
抵抗力の低下した患者さんには“そこそこ”ではダメなんですね。
反対に考えれば、完璧であれば全身状態に関わらず問題を残さないということが結論です。
「全身状態の如何に関わらず?、原因を的確に突き止めて、確実に排除すれば同じ結果が
得られる」と。おそらく大学の講義と逆の見方のようになって参考にはならないかも知れません。
問診のチェック項目としては、
癌治療患者、肝臓機能に問題があるとか、糖尿病のように抵抗力の低下が懸念されるかどうか。
心筋梗塞・脳梗塞の治療中で溶血剤服用の有無。それと妊娠の有無を重点にみています。