根管形成を重んじる姿勢は大学病院が一番確立されている。
根管治療の可能性

日付、時間:Wed Sep 6 18:15:39 Japan 2000    氏名: 石川まこと   
所在都道府県:福岡   職 業:歯科大学生   年 齢:23歳      性別: female  

質問:
右側下顎(6)に根尖病巣を認めるも1年間放置。その間アンレーが4回も脱離してい ます。治療はしたいのですが,根治は学校でしたくありません。福岡市内にある歯科医院を紹介 してほしいのですが・・・
追伸:
先ほど質問したものですが。右側下顎(6)はすでに失活歯です。最近撮ったパノラマ 所見では、全ての根尖に米粒大の透過像が認められました。根治はまだ可能でしょうか?

ご意見・ご感想:
勉強不足でお恥ずかしいのですが、ご意見お聞かせください。

回答  私の学生時代(もう20年以上前になりますか)は、開業医といえばワッテ根充の全盛期で 根管充填の予後は惨憺たるものと聞いていました。大学の講義や実習で行うガッタパーチ ャーを使った根管充填を行うべきと教えられた時は何が違って予後がどの程度違うのか は教えてもらっていないような気がします。
 大学の講義というものは恐ろしいもので、斬新さに欠けてはいるかも知れないが、真理し か教わっていないと盲目的に信じてしまいます。その一つ一つから抜け出すのに想像を絶する エネルギーを費やして20年間費やしてきました。その中で未だに信じているのが大学レベル での根管治療と根管充填です。
 根尖病巣成立と治癒のメカニズムについては、大きな疑問を未だに持ちつづけていますが、 理論(ハッキリ言って間違いと思っています)はともかく術式の基本は確立されていると認識 しています。具体的には貼薬は無用な処置と思いますが、根管形成を重んじる姿勢は大学病 院が一番確立されているという認識です。

 根管治療に卓越した開業医も多数いらっしゃると思いますが、その所在を把握することは できません。内情を知った大学病院での受診に抵抗があることは分かりますが、レベル的に は最高級ですので大学病院での治療をお勧めいたします。

 根管治療は根尖病巣の大きさに比例しません。根管形成と根管充填が完璧であれば100% 治癒すると確信しています。大学病院の治癒率80%?は、完璧度の程度に比例したものだと 思います。100%は最終的に達成不可能な数字だと思いますが、限りなく近づくことは可能な 数字でと思います。失活歯であっても根管内の汚物を可能な限り機械的に除去して、綿密な 根管充填を行えば治癒するはずです。

根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣 根尖病巣