治療は審美性の要求程度に応じて。
前歯の異変

日付、時間:Wed Sep 13 0:49:35 Japan 2000    氏名: 政本 悦子   
所在都道府県:広島   職 業:主婦   年 齢:32歳      性別: female  

質問:
まず前歯のことですが5年前に出産し、1年2ヶ月の間、1日に10回以上の桶谷式 母乳育児をしていました。そのせいか?母乳育児をはじめて半年くらいたって前歯2本の みが黄色くなってでこぼこしだし、針で開けたような穴まで2〜3箇所あきました。刃物で切ったよう な線状のラインもあります
 心配になり大学病院にいき治療をしてもらったところ、あまり例がないせいか学生が私のいすの 周りに集められその先生の説明のなかで前歯を削って色をつけるという治療を1日でしました。そ の後、1年、2年とたつごとに前歯に塗った色もはげて、見るも無残な姿になりつつあります。この ままでは笑顔が出来ないと思い近くの歯科医で聞いてみたところ、いろんな方法はあるが何もしな い方が良いとのことで今にいたっていますが綺麗な色を取り戻さずともこれから剥き出しになった 前歯2本の行く末が心配でお便りしました。
 このままほっておいても良いものでしょうか?(エナメルがはげているので虫歯になる?)
歯磨きは上手くやっているといわれました。

 2つ目は、一番奥の親知らず左右2本ですが、(上下は不明)まだ歯茎から出てきていません歯 科医はレントゲンをとってから「切って抜いた方がいいでしょう安佐北市民病院を紹介します」と言 われましたがやはり 先生がおっしゃるように親知らずは、抜いた方が良いものでしょうか?
悩んで何年にもなります。抜くとなると勇気がいるものでね。その間、1年ごとに噛むと痛くなり始め、 最近ではず−−と痛くて特に左の奥歯ではここ何年かものを噛めない状態です。どうした ものでしょうか?無知な私の状況説明でおわかり頂けたでしょうか。

ご要望:
前歯の色と抜歯について

メールアドレス: eji@mb7.seikyou.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  “桶谷式母乳育児:たまったおっぱいはまずい→3時間おきに授乳。食事は味の濃いもの、脂っ こいものを控えてあっさりした和食”が歯の表面に影響を与えたか、元来の エナメル質形成不全や職業的な酸蝕症のようなものかは分かりませんが、何れ前歯部のエ ナメル質が剥がれ落ちて象牙質が剥き出しの状態ということでしょうね。

 歯の健康とか長持ちの観点からは、むき出した象牙質に虫歯が発生していなければそのまま 何もしないで歯磨きを徹底する方向に考えるべきですが、審美性の要求程度に応じて、もう一度 詰めなおすとか神経をにこしたままさし歯にする選択肢も考えられます。
 この判断は、患者さんご自身の審美性を追及する欲求の度合いによりますので、最終的には ご自身の判断ということになります。

 一方親知らずの方は、“痛くて特に左の奥歯ではここ何年かものを噛めない状態”ということです のでなるべく早く抜歯を決断すべきです。

返信:
早速のお返事ありがとうございますお忙しい中での回答、本当に感謝いたします。
桶谷式のことをこれだけ知っていらっしゃるのにはビックリいたしました学会か何かで情報を得る のでしょうか?
そこで耳よりお話!!(母である私の体験談)
私の2番目の息子は特に母乳の味にうるさくて(桶谷式の先生も、さじを投げるほど前例がないらしい) 塩味以外の調味料がだめで、離乳食もやわらかいものを受けつけず大人と同じ硬さのご飯を食べて いましたそれに、農薬のついた野菜もだめ、お茶にもこだわると言った具合に、乳をくわえさす前に 匂いで分かるようでいやなときは口にもつけませんでした。
そんな経験をして今では無農薬野菜や体にやさしい自然のものを食するようになりました。 そんな経緯があり、インタ−ネットで検索をしてずばり先生のホ−ムペ−ジにたどりついたという訳 です。

昔かたぎの母乳育児は保健所に行っても病院に行っても相手にされません。間違ったことをしてい るとは思いませんが、歯の状態からして原因はそのせいかとおもうと3人目の母乳育児も考えてし まいます。
原因は、いったい何なのか?が知りたいのですが、先生はどうお考えでしょうか?

それから自分の歯で今後もおいしく食べていきたいので歯磨きを徹底する方法でやっていこうと 思います。親知らずのほうも、先生のお言葉を頂いてすっかり安心しました。早急に抜歯の方向で 対処したいと思います。どうもありがとうございました。

回答:
 桶谷式のことはたまたま知っていただけで詳しくは知りません。また 自然食品についても否定的な考えですので、きついお叱りを受けるありさまです。
 原因については、エナメル質形成不全症を最優先に考えますが、それ以上のことは分かりま せん。原因が分かれば、原因の除去(桶谷式だとするならば桶谷式を止める)という対応を取る べきですが、原因が特定されない場合は対処療法に専念すべきだと思います。

返信:
早速のお返事ありがとうございました。研究熱心でいらっしゃる先生には感動します。 また、ホ−ムページもとても勉強になり、先日も最近パソコンをはじめた親友に先生のホーム ペ−ジのことを話すと 「それはすごい!」と、アドレスを書きとめて帰りました。 そのうち先生に質問メ−ルが届くかもしれません。
食についても私は身をもって痛い体験したのでよく分かりますが、痛い思いをしない限り無頓着 になってしまうのもうなずけます。遺伝子組み替えイネも日本に輸入されようとする中、消費者が、 どう選択するかで日本の農業、もっと大きな問題に発展するのではと不安でなりません。 そんな、主婦の私ですがこれからも末永くよろしくお願いします。

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