日付、時間:Wed Sep 13 19:39:40 Japan 2000
氏名: 薬大嫌い主婦
所在都道府県:東京
職 業:医療関連
年 齢:34歳
性別: female
質問:
1Wほど前、かねてから1ヶ月ほど切れ切れに飲んでいたミノマイシンという皮膚
科処方の薬で副作用(眼の充血、脳圧のUP、のぼせ、発疹、発熱)が出て大変な思いをしまし
た。思い出せば先月の歯科処方のオラセフでも同様の軽度の症状があったように思います。
又、皮膚科処方のアクアチムでも光過敏症をおこし、現在も顔にまだ赤みが残っています。
こんな折りに、4月に作り直したさし歯の根元の治療をはじめ(炎症は4月に既にありました)、
根元の治療に近くの大学病院に通っています。かなり膿んでいるらしく、時間もかかるそうです。
抗生物質アレルギーがこんな状態の患者でも、治療は継続できるのでしょうか?
又、今後の歯科治療にどんな注意が必要になってくるのでしょうか?
私はもう薬は恐いのですが。
回答:
抗生物質と鎮痛剤は、歯科の治療に限らず頻繁に使われる薬であると同時に日常生活と
切り離すことのできない薬です。なるべく薬を使わなくても済むような根本的な除去療法を追求
することが最善であることは当然ですが、それが安易に見つかるものであればこの掲示板に
あるような質問はほとんどなくなるはずです。
現実の対応策としては、使える抗生物質や鎮痛剤を、あらかじめ検査して認識しておくことを
お勧めいたします。病院に行って「あれもダメ、これもダメ」と伝えただけでは実際の対応が後手
に回るだけでなく、正常な治療さえ受けられなくなってしまいます。「これと、これなら大丈夫」と
言えるように前もって検査しておくようお願いいたします。
アレルギー体質ですので、何が蕁麻疹様の原因か特定は難しいと思いますが、全ての薬剤・材質
が疑いの対象になるでしょうね。
返信:
ご回答有難うございました。とても参考になるご意見です。
歯医者さん同志、とってもかばい合うイメージの今日この頃、本当の情報(真実)を教えてくださる
先生はそうはいらっしゃいません。
> “消毒の味のする詰め物”っておそらく、根管治療(根管貼薬)時に使用するホルマリン
系統の薬(通称:FC)のことでしょうね。
ホルマリン系の匂いがします。理科室の匂いです。
食事中に吐きそうになります。こんな方法やめて頂きたいのですが、なかなか言えません。1本に
1か月として、4ヶ月もこのままだと本当に痩せそうです。弱ってまいりました。
一度に4本(せめて2本)は無理なのでしょうか?
アレルギー体質ですので、何が蕁麻疹様の原因か特定は難しいと思いますが、全ての薬剤・
材質が疑いの対象になるでしょうね。
そうですね。おかしなことに4月にさし歯を作ってから、蕁麻疹がひどくなったんです。
さし歯の根に何かアレルギーの原因物質がつまっているのでしょうか?
前の歯医者さんの時は全くこんなことなかったんですが。
おかしなものです。
残念ながら私の友人の中では歯医者さんに対する不信感は業界一です。
早く、こんな状況から抜け出して頂きたいです。先生のような先生は珍しいと思います(東京では)。
S大の先生はレジンは考えにくいという感じで、検査を未だして頂いておりません(私も強く希望し
ないからでしょう)。強く希望して検査して頂きます。
レジンアレルギーはどのような症状なのでしょうか?
こんな風に顔に出るものなのでしょうか?(眼も鼻もムズムズしますが。)
15年前の先生のお話では、唾液と関係があるような(溶けて)お話でした。(残念ながらこちらの
先生は遠くて治療には行けません。)又、陶(セラミック)ですとアレルギーは起こり得ないのでしょ
うか?
結果ご報告致します。先生のご誠意に感謝致します。
回答:
レジンでも金属でも、そのまま皮膚に触れてもアレルギー反応は起こりません。唾液とか汗(要す
るに水分)に溶け出したイオンが原因です。パッチテストで全て確実な判定が得られるとは限りませ
ん。
レジンもアレルギーの原因となる可能性はありますが、あまり聞いたことがないのと見たこともな
いのでどのような症状がでるのか知りません。セラミックはインプラントとしても使用できる素材です
がアレルギー反応を全く起こす可能性がないわけでもありません。但し限りなくゼロに近いことと
現状存在する材質としては、最も安全な素材と認識して下さい。
ところで、FCというお薬を水酸化カルシウムに替えて頂いたところ、顎の下の灼熱感と頭のうっ血
感は嘘のように改善されました。ただ、おかしなことにその仮歯の根元が熱く炎症をおこしている
ような気がします。鼻の付け根がはれたり、赤くなったりしています。
ギモン1)もしかしたら、FCというお薬が残って出てきているのでしょうか?
(時々、お薬の味がしますが、どちらなのか味ではわかりません。)
ギモン2)又、4月に作ったさし歯の根元に何か過敏反応を起こすお薬が
入っているということは考えられますか?鼻の根元がどうしても熱いんです。
先生のホームページを見ながら、治療への孤独な不安を解消できることがあると思います。
回答:
弱陽性でも、常に唾液にさらされた口腔内に常在する物質としては好ましくないですね。できる
だけ排除した方が良さそうです。
やはりFC(ホルマリン)に問題があったようですね。代わりに使った水酸化カルシウムも強アルカリ
の薬剤で刺激も強いと思われますのであまりお勧めではありません。早く根管内の清掃を終わらせて
最終的な根管充填に持って行って欲しいものです。
ホルマリン・水酸化カルシウム以外にも、クロロホルムや次亜塩素酸ナトリウム(ブリーチなどの漂白
剤と一緒)など、およそ生体組織に直接触れるととんでもないことになりそうな薬剤を平気で使用して
いる歯科界って何か変だと思います。
東京の方で先生が信頼できる先生がいらっしゃったらうかがいたいと思いますけれども、ご迷惑でし
ょうか?(できましたら横浜市港北区か川崎市中原区か東京南部、大田区や目黒区等)
開業医の先生にとりましたはこんな面倒な患者ではどこもお断りなんでしょうか?
毎回毎回本当にありがとうございます。感謝しております。
回答:
基本的に、根管充填は(おそらく親和性に問題がないと思われる)ガッタパァーチャーで行います
ので、キャナルスはほとんど生体組織に触れることはありません。仮に根管から押し出したとすれ
ば、一時的なアレルギー反応や炎症反応が起こるかもしれませんが組織に吸収されますので長期
間障害が起こることは少ないと思います。
一般開業医のレベルは外部から知りうることは不可能です。また、アレルギーに対応できる治療は
開業医ではほとんど不可能だと思います。手間がかかっても大学病院しか頼るところはないのでは
ないでしょうか。
返信:
お休みのところ有難うございました。やはり、根気良く大学病院で診て頂きます。本当にわかり易い
説明を頂きまして、有難うございました。組織に吸収される という意味がわかりませんが、そんな
に恐れなくても良いということですよね???
担当の先生を信頼できるように患者の方でもわからないことや不安なことをメモして行ったりして
努力してみることが必要ですね。
本当に有難うございました。必ずご報告致します。希望を持って頑張ります!
アレルギーというのは、自分の体力云々と 患者にとっては医原病でもあると思うのですが、保険
がきかないのがとってもツラいです。さし歯を一旦作ってから(この時点で40万です)炎症が出て
作り直し(こういった場合はもとの医師にお願いする信用度はあまりないのが本音ではないでしょうか)
さらにアレルギーだった場合(自分の場合はもしかしたらアレルギーではないかもしれませんが)
特別な金属を使うので保険以外の歯を作ることになるケースが多いそうです。そうしますと多大な
出費です。歯医者さんにとっては40万なんて一生かければという感覚かもしれませんが(失礼で
すが)一生持つ歯を作っては下さらないようですし、一生に何度かこのような出費をしなければなら
ないのかと思うと今後憂鬱ですし、高い保険料を払っていて納得ゆきません。
好きでアレルギーになっているわけではありません。今や立派な病気です。私のような患者の場合、
歯の根が元気であっても保険内診療を希望した場合には入れ歯とかしか方法はなくなるのでしょう
か?
インプラントにしても待合室の20代女性が’退職金なくなっちゃうぐらい高い’と苦笑いでした。
(20代では入れ歯は嫌ですよ、きっと。)
弱者の保険診療のことをきちんと考えて頂ける世の中になりますようにと願ってやみません。
数が多くなくてもどうしても必要な治療があるのではないでしょうか?
(審美性とは全く次元が異なるような)
河田先生だけ(あるいは日本で数人)がご理解頂けてもきっと利益主義は変わらないのだろうな
〜と思っていますが。書かずにはいれません。
ご相談というよりもとても悲しい文章になってしまいました。
失礼をお許しください。
美容外科と一緒なのだな〜と貧乏人にはとてもツラい事情です。
一言:
日本の健康保険制度は、一面では国民の健康に貢献している事実は認めますが、独占企業だ
からこそごう慢な側面が多々あります。自由経済の下でこのような企業(制度)は絶対生き延びて
いけないだろうと確信しております。間違った規則でも一旦決まればそれが正義ですから…。
返信:
残念ながら先生のようなお考えをおもちの医師があまりにも少ないように思います。
ひどい時には’素人’には話してもわからないといった感じを受けます。
素人だからこそプロの治療を望んでうかがっている状況ですのに。プロどころか あまりにもピン
キリすぎてあたりはずれがありすぎます(それは試験制度にもとても問題があると思います)。
河田先生は患者さんにとても信頼されていらっしゃるのだと思います(どんな患者さんのお話を
もきちんとお聞き下さる診察光景が浮かびます)。
何十年か過ぎ、過去の診察や自由診察料はいったい何だったのだろうと思えるような’患者のた
めの医療’に医学界全体で変わっていってほしいと望んでやみません。
いろいろと有難うございました。