他の病院で治療(根管充填)をしてきたが新患として来られて 再根管治療せざるを得ない方は何人か |
質問:
根管治療の成功率はどれくらいですか?
その後はどうなりますか?
何をして成功といいますか?
一生使えることが根管治療における成功ですか?
根管治療の予後を正確に調査・判定することは難しいと思います。何を基準に、何処まで調査
するかによって結果が異なるからです。
判定の基準は、おそらく根管充填を行って数年後に、レントゲンで根尖病巣が確認されず臨床症
状の認められないものをもって“成功”としているように思います。勿論その中には、10数年後に
症状の現れるものも含まれていると思いますが、現実の問題としては“成功”の範囲に含めても
問題はないように思います。歯根破折や歯周疾患もありますので、“一生使える”という基準は
不適切であると同時に、そんな過度な期待は甘すぎるのではないでしょうか。まずは抜髄になら
ないための努力、そして抜髄になっても10年以上使えるというような状況を目指すのが現実的な
目標だと認識しています。
新たに抜髄する数と、過去の根管治療のやり直しの数がほとんど同じというデータが示す通り、
実際の臨床では根管治療の成功率が極端に低いと思います。或る公立病院の調査結果では、
自院での成功率を78%と報告していましたが、成功率の高いところでもその程度かも知れません。
正確なデータは持ち合わせていませんが、一般レベルですと50%以下ではないかと想像して
います。