補綴物の寿命は周囲の環境によって異なる。
補綴物の耐久性

日付、時間:Sun Sep 17 3:15:12 Japan 2000    氏名: M.F   
所在都道府県:千葉   職 業:歯科大学生   年 齢:24歳      性別: female  

質問:
先生のページで、補綴物の予後は歯周組織や、支台歯の良し悪しにもよるとありまし たが、補綴物の耐久性、特にCr-Brの耐用(年数)について教えて下さい。
個人差はあるとは思うのですが、大体基準はどれくらいなのですか宜しくお願いします

ご意見・ご感想:
非常にわかりやすいページであると思う。今後も是非、利用したい

メールアドレス: e-masa@rg7.so-net.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  メタルコアを使わない程度の単独冠の予後は非常に良いでしょうね。それだけ歯質の破壊程度 が少なく、また一般に若い患者さんが多く、周囲の歯もしっかりしていますので20年くらいは使える というのが一つの目安です。再治療は歯肉退縮・二次カリエス・それに伴う脱離、それと根管治療 の必要性や周囲の環境変化(ブリッジや連結冠)が主な要因だと認識しています。

 一方、実際の臨床で最も多い中高年以上の補綴では、歯質の破壊が著しくメタルコアを多用する ことが多く、歯周疾患による動揺があったり、周囲の歯も失われているケースが多く、予後は極端に 低下します。
 「ブリッジの設計にあたっては、骨植堅固な歯に限る」とか、「永久固定を目的とした補綴物は 認めない」と厚生省が指導しているように、そのような条件の下では5年が一つの目安になって います。もっとも、厚生省の指導に従ったら、40歳以上の大半が補綴処置の適応外になってしまう と思います。
 如何なる条件でも最善を尽くすのが医療ですので、補綴物の耐用年数を高めるために使える可 能性のある歯を抜歯したり、入れ歯にすることは反対です。

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