日付、時間:Wed Oct 4 13:56:08 Japan 2000
氏名: HT
所在都道府県:東京
職 業:その他
年 齢:54歳
性別: female
ブリッジの片側脱離 |
わずか半年で抜歯の危機! |
“脱離=疾患”という感覚はなく、一般には「はずれたら再装着すれば…」という認識だと思いま
す。しかし、ブリッジの片側脱離は、すでに失った歯の隣にある大切な歯を失うことになりますので
特に注意が必要です。歯牙喪失、しかも特別大切な歯を喪失に追い込む“特A級”の疾患という
認識が必要です。
ブリッジが片側脱離したら…たまに痛みが出たり、匂いのある場合もあります…まさに今の
状況が該当します。早急に歯科医院で確認すべき事態です。
回答:
“奥歯と前歯”の区別はありません。長年(10年以上)使ったものについては、二次カリエスによる
脱離が主たる原因です。それよりも今後気をつけなくてはいけないのは、歯周疾患進行に伴う歯牙
動揺です。
若い時に作ったブリッジは、骨植も堅固ですし、周囲の噛み合わせもしっかりしていますので比較的
長持ちします。ところが周囲の歯が少なくなり、動揺が起こり始めるころになると(通常50歳過ぎ)、
ブリッジの早期脱離が著明となちます。
単純な話、動揺した歯としっかりした歯をブリッジ等で連結した場合、動揺した歯は補綴物ともども
動揺しますので脱離することはありません。一方、しっかりした歯は、揺さぶられる補綴物に抵抗し
ますのでセメントが破壊され易い環境になってしまいます。 つまり健全な歯の方が脱離→喪失の
危険にさらされることになります。
脱離しないブリッジを作成することは不可能ですので具体的な対応として、歯周疾患進行を抑制
するためのメインテナンスと、ちょっとした異常をできるだけ早く察知して対応する体制がもっとも
有効です。