一般に歯槽膿漏といえば、グラグラの末期状態を想像します。
歯槽膿漏じゃない??

日付、時間:Fri Oct 13 18:22:34 Japan 2000    氏名:    
所在都道府県:東京   職 業:その他   年 齢:21歳      性別: male  

歯周疾患のナチュラルヒストリー
質問:
私は以前からTV番組の特集などを見て「歯槽膿漏かも」と不安に思っていて、この ホームページを見つけて、いろいろ読んだり写真を見たりして「やっぱり歯槽膿漏だ。しかも重 度かもしれない」と思い、めちゃくちゃ不安でしたけど、『悩んでいても治る事は無い』というのを 見て、次の日に早速、近くの歯医者に行きました。
でも、「歯並びが悪く、ちゃんと磨けて無いから歯茎が腫れやすく、腫れているだけで、歯石は 歯石は少ししか付いていない。歯石を取っておきますね。」と言われました。歯槽膿漏じゃない のに、歯茎が腫れる事ってあるんですか??
他の歯医者に行ってもう一度見てもらったほうが良いのですか??
歯医者さんでも気づかない事ってあるのですか??
ちなみに私の症状は、「歯茎が腫れている・歯茎の色が以前より白っぽい・歯茎が短くなったよ うな気がする」です。未だに、めちゃくちゃ不安です。どうしたら良いのでしょう?

回答  言葉の解釈の違いです。一般に歯槽膿漏といえば、グラグラの末期状態を想像します。 年齢的には50を過ぎた頃の状態です。現状はおそらく“歯肉炎”の状態で言い方を代えれば 歳相応の歯槽膿漏とでもいいましょうか。

 歯肉炎と歯槽膿漏(=歯周病=歯周疾患)は炎症が歯槽骨に達している(歯肉に限局)かどう かだけの違いで、原因は歯石や歯垢で全く同じです。ただ程度が軽いだけです。歯肉炎の段階で 歯石や歯垢のコントロールをしっかりしておけばそれ以上進行しません。言葉で表現すると変な 安心感を与えてしまいそうですが、“しっかりコントロール”というのが曲者で、頑張って歯磨きして いるだけではダメ!!
 具体的には、毎月歯医者に通って歯石の除去(スケーリング)を行い続けてこそ為し得る言葉 なのです。歯肉炎と歯槽膿漏は別物という根拠は、「炎症が歯槽骨まで波及していないので(本当は 多少波及していると思いますよ)元の状態に回復する」という事実から国家試験的には区別されて いるために多くの歯医者も誤解しているのだと認識しています。“歯肉炎=初期の歯槽膿漏”という 認識が必要です。

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