歯周外科手術の前に、生涯コントロール可能な歯。
急激に動揺

日付、時間:Sat Oct 14 1:14:57 Japan 2000    氏名: A・F   
所在都道府県:福岡   職 業:会社員   年 齢:35歳      性別: male  

質問:
こんにちは。「歯周外科」についてお聞きします。
私、今年2月20日に下顎前歯部(1番)が山なりになっている旨の質問 で、「歯槽骨吸収が4分の1以下なら抜歯の上連結固定」「それ以外の歯も歯周疾患の進行傾向が 強いことが想定」「他の歯の現状維持が可能ならば1番2本の抜歯は大きな問題にはならない」との お答えを頂いた者です。
 「抜歯」という言葉に結局気後れしてその後も騙し騙し来ましたが、最近急激に1番の動揺著しく、 恥ずかしい話ですがハムサンドを噛む程度でも激痛が走るようになりました(今まではよっぽどの 歯応えの物以外は大丈夫でした)。しかも歯茎から膿みが出て、うがいの水を口に含むだけで神経 に響く痛みまで…。
 残念ながら河田先生に診て頂く訳にもいかず、さりとて、ではどの歯科医が良いかもわからず。た だ近くの歯科医のHPを見つけ歯周病についての処置を読むとGBRとか何とか歯槽骨を再生させ るような方法があるようで、抜きたくない私は「これだ!」と飛び込みました。が、結局先生のご指 摘どおり抜歯&他の歯も危ないとの診断。
歯槽骨再生の分かれ道とは?
また、抜歯後は連結固定とインプラントとではどちらがベター?インプラントのデメリットはあるのか?
大きな問題が無いのなら抜歯もやむ無しですが、他の方のケースを見るとその後が不安でして。

ご意見・ご感想:
長くなってしまいましたが、やはりこのサイトにすがってしまいますね。

回答  歯周外科手術の前に、生涯コントロール可能な歯を進行させないことが最も大切です。その上で、 少しでも機能保全する歯周外科手術や足らずを補うインプラントを駆使して更なる向上を図る姿勢 が必要です。

 “歯槽骨再生”…響きの良い言葉ですが、現実はほとんど期待できる状況ではありません。 GTRもその一つで、「骨ができた}と言い切る人もいますが、歯周疾患 罹患歯に関しては理論上不可能だと思っています(Fop同様現状維持は可能)。

 インプラントにしても過度な期待は間違いの元です。一般に成功率 は98%とも言われていますが、これは移植後最終補綴に至ったものは98%長期使用が可能だと いう意味です。移植後最終補綴に至らなかったもの…通常移植後1か月以内に撤去されるインプ ラントが約5%存在する事実が隠されています。しかも、歯周疾患進行傾向の強い人であれば10% ?程度失敗の可能性があるのではないかと認識しています。
 それでも90%以上の成功率があるわけですから、インプラント自体を否定しているわけではあり ません。むしろ機能保全にとって有益だと思いますので積極的に推進しています。できることであ れば保険適応になって欲しいと願っています。但し、植立できない部位や期間(抜歯後半年以上) もありますのでファーストチョイスに挙げることについては大きな疑問を持っています。

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