日付、時間：Tue Oct 24 16:27:47 Japan 2000 　　 氏名： Ｓ．Ｎ　　　
所在都道府県：石川　　 職　業：主婦 　 年　齢：38歳　　　 　 性別：　female　　

質問：
今年3月に、左上側切歯（差し歯）の歯茎にポツッと丸いものが出てきてだんだん全体 的に腫れと痛みが出てきて、口臭も強く間もなくぐらぐらしてきて取れてしまいました。それでずっと 通っている歯科医にすぐに行ったところ、取れた差し歯をつけなおして、腫れて膿を持っている所は 切りました（歯茎に膿袋みたいなものが出来るのは前からよくあったので、その都度先生がその部 分を潰していました）。そして抗生物質を3日飲んでとりあえず腫れは引きました。それから暫らくし てから今度は右上第2大臼歯（差し歯）の歯茎がすごく腫れて痛くなってきたので、また歯科医に行 ったらもうこの歯はだめだから抜くしかないですね、このままにしておくと隣の第1大臼歯もだめにな ってしまうし、別に第2大臼歯はあっても無くても何ら問題無いからと言われ抜きました。
　今までこういう状態の繰り返しで、結局８本抜かれましたが、そんなことになる前には必ず口臭が 強くなって、歯茎の腫れと痛みがありました。その度に歯科医に行くんですが、抗生物質をくれて決 まって様子を見ましょうで、最終的にはもう抜くしかないといわれてきました。その他の歯もほとんど 差し歯で､2本しか自分の歯は残っていません。
　話がそれてしまいましたが3月につけなおした右上側切歯がまたぐらぐらし始め、歯茎も腫れて痛 くなってきたので、また抜かれるのかなー？でも前歯だし嫌だなという思いがあったので、この時初 めてインターネットで検索しました。それでわたしの今までの治療って一体？と、ずっと通っていた歯 科医に不信感を持ってしまいました。それでとにかく他の歯科医院に行ってみてもらったら、歯が折 れていると言われ驚きました。差し歯が折れるなんて初めて聞いたので。
それからレントゲンを見てほとんどの歯の根の治療をやり直さないとダメですねとも言われました。 それで折れている歯を抜いて、1番と三番の差し歯をはずして根の治療に入りました。と言ってもすご く簡単で5回ぐらいリーマ？でつついて、神経にずーんとくる痛みがきてビクッとするとすぐにレーザー を５秒ぐらいあてて、それで薬を詰めてお終いでした。そして次は最終的な薬を詰めて型を取りますと 言われたのですが、本当にこんな簡単な､根の治療でいいのでしょうか？河田先生は徹底的に汚物 を取るとあるので、何か怖いです。悩んでいます。
　遠いんですが河田先生に見てもらいたいです。（解りにくい説明ですみません）

ご意見・ご感想：
先生のような方がいらしたんですね！もっと早く知っていればと思いました。

メールアドレス： anna@blue.club.ne.jp　　 ホームページURL： http://

　手抜きをしているとか治療が雑という問題ではなく、日本の…ひょっとしたら世界中の歯科医療 の現場で行われている深刻な問題だと思っています。彼らの心には罪の意識は何もありません。 大学で教わったことに準じて良心的な治療を行って困った人を助けているという感覚が支配的です。
　私の個人的な見解ですが、「大学で教えている病因論や治療論自体が間違っている」というまこと に恐ろしい歯科界なのです。
　この過ち？を議論して正す必要がありそうですが、ここでは見送ります。

　ご指摘の通り、根管内汚物の徹底除去が根管治療の鍵です。炎症の原因が細菌だと 思い込んでいる歯科医にとって、汚物の除去は薬の通り道を確保する程度の認識しかありません 。たまたま？（実態としては結構多いと思います）生真面目な先生が綺麗な通り道を確保した場合 にのみ本来の治癒が確保されているのが実態でしょう。汚物の除去をそこそこに、レーザーや殺菌 剤を駆使しても偶然以外に本来の治癒は得られません。

　「根管治療は難しい」「難症例だ。抜歯しか苦痛を取り除く手段がない」という判断の下に葬られる 歯はあなたの８本だけではありません。的確な根管内清掃がなされれば速やかに治癒する歯が多 いと思いますので術後に痛みを残さない治療を目安に安心して任せられる歯科医を探すよう努 力して下さい。
　歯根破折した歯は「抜歯やむなし」ですが、抜歯した第二大臼歯には何らかの手立てがあったかも 知れません。

ご意見・ご感想：
すぐにお返事があってすごく嬉しかったです。ありがとうございます。

回答：
　根管治療の中断後、障害を表すには数か月の猶予があります。つまり、根管内に詰めた薬や 綿栓が腐敗するに必要な時間です。あわてる必要もありませんが、何時までも放置は最悪です。 私流のアバウトな考えからすれば、どれだけ悪くなったとしても（歯根破折は別）完璧な根管内 清掃ができた時点から治癒に向かいますので、あせって中途な治療で済ますより完璧な治療 にたどりつくまでのんびりと？対応してた方が結果は上です。