矯正を行えば歯周疾患から開放されると思ったら大間違いです。
矯正は絶対したくない

日付、時間:Tue Oct 24 18:19:35 Japan 2000    氏名:C.W       
所在都道府県:東京   職 業:その他   年 齢:24歳      性別: female  

質問:
お世話になっています。10月15日にかみ合わせについて質問 させていただきました。その節はありがとうございました。再び相談させていただきたい問題 が出てきました。以前にも、質問させていただいたのですが、矯正について、また(まだ?)歯医者 さんから言われた事で悩んでいます。
 下右1(さし歯)を抜歯しスペースを作って矯正をして(矯正をすることになったら舌側を希望してい ます)、下の歯全体を奥に引っ込めるだけでも、上の歯がかぶさるようなかみ合わせに治せる(や や下顎前突ぎみです)そうで、型でそうした場合の模型を見せてもらいました。上の歯は、矯正す るに越したことはないけれども、したくないのであれば、右2は抜歯、1,2,4をブリッジ。右4は何でも ない歯ですが、犬歯の代わりになるように作るそうです。 矯正は絶対したくない、とずっと言っていたのですが、模型を見せてもらって少し揺れています。機 能的なことで、歯医者さんはずっと矯正を勧めてくれています。(もう10ヶ月ほど!)審美的なことで、私 が矯正をしたい気持ちが強ければ、きっともう矯正治療をはじめていると思うのですが、そういうわ けでもありません。矯正をするべき理由として、今後、時期が来て、前のさし歯をやりなおしたとして も、結局歯並びが悪いので、また無理矢理なかぶせものをすることになるし、同じことの繰り返しに なるだけだ、と言われています。
 レントゲンで見ても、さし歯と自分の歯との隙間があったり(中は虫歯になっているだろう、と言って ました)、衛生士さんに、歯周病のチェックをしてもらったときに、上1,2あたりが無理なかぶせ物のせ いで測定不能と言われたこともあります。今の状況が良くないことは、十分理解できるのですが、そ れが本当に矯正することで、最善なのかどうかが疑問に思ってしまいます(以前62歳の父にも矯正 を勧めていたりしたことや,しょっちゅうほかの患者さんにも矯正を勧めていることなどから)。
 ちなみに通院している歯科医院は矯正専門ではなく,つきに1回矯正の専門医が来ているそうで す。奥歯の虫歯の治療中で,転院するわけにもいかず、本当に悩んでいます。何か良いアドバイス をいただければうれしいです。
 それとまったく別の質問なのですが,56歳の母が腰,背中,が急に痛くなり悩んでいます。思い当 たる原因として、6、7の部分入れ歯にいれた磁石があるそうなのですが,磁石を入れて,体に異変, ということは考えられますか?よろしくお願いいたします。

回答  矯正を行えば歯周疾患から開放されると思ったら大間違いです。一度審美性のために補綴した 前歯は、根尖病巣の心配もあって今後度々治療を必要とするでしょうし、やむを得ない理由(歯根 破折など)により抜歯に追い込まれる可能性が高いと思います。その都度補綴物の設計と治療を やり直す必然があることを念頭に現状の回復を模索すべきです。

 下顎については、矯正を含めた処置も良策かもしれませんが、上顎については2|の抜 歯、健全な4|を削る方針には納得できません。あくまでも根管治療の状況と相談しながら すでにさし歯になった2-|-3の中で審美性回復を図る方が良いのではないでしょうか。  それと必ず訪れる歯周疾患の進行に対するコントロールを重点的に行うことをお勧めいたします 。

 お母さんの異常については、まずは整形外科的な観点からの診断を重視すること。磁石の影響は ないものと思われますが、その部分入れ歯が低すぎるとか噛み合わせが悪いことが関係している 可能性はあります。


質問:Thu Oct 26 20:56:20 Japan 2000
  お世話になっています。10月25日の質問にアドバイスをいただき,ありがとうございました。 先生がおっしゃているように、やはり上の歯の抜歯(左2でした・・。)と削るの(右4)には抵抗があり ます。
 上の歯も矯正をするのであれば,抜歯はしなくてすむそうですが,右4は,犬歯として機能させる ためにやはりさし歯にするそうです。矯正をするかしないかは、今だ決断できずにいます。そこで, またいくつか質問させていただきたいのですが,
  1. さし歯と自分の歯との隙間がある場合汚れが貯まりやすいと言われましたが,それは歯周病 などの進行も早めてしまうのですか?
  2. 歯周ポケットの検査のときに測定不能の歯が何本か(前歯1,2あたり)あったのですが,その場 合,月1回の歯石除去は満足いくように行うことはできないのですか?
  3. 歯石除去が満足に行えない場合、やはり矯正をして,さし歯と自分の歯との適合を治すべきで すか?
何度も私の悩みに付き合っていただいて申し訳ありません。でも本当に助かっております。今回も よろしくお願いします。

回答:
 補綴物の不適合は、根管治療とともに遠からずやり直した方が良さそうです。“測定不能”の 意味を文章で表現するのは困難ですが、とにかく補綴物の不適合が著しくて測定ができないと いう意味のようです。決して歯槽膿漏の進行がひどすぎて測定すらできないという意味ではない と思います。

 それだけ補綴物が不適合ですと、いくら歯磨きをしても汚れの貯留は慢性的になってしまいます ので常に歯肉が炎症を持った状態ですので歯槽膿漏の進行は早くなるでしょうね。毎月汚れを 取れば多少違いますが、やはり許容範囲の適合が必要です。矯正の必要性については分かり ません。

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