検診を怠らずわずかな異常でも早めの対応を心がけて下さい。
仮着セメント

日付、時間:Wed Nov 1 22:51:49 Japan 2000    氏名:    
所在都道府県:鹿児島   職 業:その他   年 齢:31歳      性別: female  

質問:
9月15日にはじめて上左の456ブリッジについて質問し て以来何度かお世話になっているものです。
 先日ブリッジの再作製が終わり装着してもらいました。まだ痛みがあったので仮装着し1ヶ月ほ ど様子をみることになりました。痛みが続くようであれば4番の抜髄をするということでした。痛み は熱くて硬いものを食べたときに感じますが場所がはっきりしません(抜髄した6番か?)。4番は 歯医者で風をかけたときしみました。
@抜髄はしたくないのですが、どうすればよいのでしょうか。
A仮装着ということでしたが、医者は「このセメントは一番強いものでないだけで、このままでも よい」言いました。
衛生士は「ちゃんと装着したほうがよい」と言いました。河田先生がおっしゃるように異常を感じた ときにすぐ対応する(すぐはずせる?)ことを考えると、仮のままでいたほうがよいのではないかと 思います。どうしたらよいでしょうか。

 ところで、左下6・7番はおそらく抜髄してあり、銀がすっぽり被っていますが、最近歯茎にいたみ があります。7番は銀が歯茎に埋没している感じで、歯茎が骨のように硬く白く、触ると痛い状態で す。歯医者で訴えたのですが、レントゲンをとり何か薬を塗って様子をみるということでした。どうな っているのでしょうか。補綴物をはずしたら、抜歯することになるのではないかと心配です。
 また、左下4番の歯茎がかなり下がっていて、歯のかなり下のほうが露出しています。5番の歯 がないため4番が6番側に倒れており、ひどい状態になっているのですが、これを食い止める方法 はありますか。
 現在、私は歯についてかなり悩んでおり、聞きたいことはつきません。5番の歯4本がはえてこな かったこと、歯の色が黄色くて黒いこと、もともと恵まれていない上に虫歯の治療あとも多くノイロー ゼ気味です。 最後の質問にしたいと思いますが、左上5番は15歳まで乳歯が生えており、コレを 抜いた時点でブリッジとなりました。乳歯は特に虫歯というわけでもなかったように記憶しています が、抜かなくてもよかったのではないでしょうか。仮に20代になるまで残っていれば、そこはインプ ラントにできたのにと思います。永久歯の抜歯はしていないのにブリッジなんて(今回の治療でブリ ッジをはずしたところを見て、両側の歯の削りかたを見てショックを受けたのです)。
 長くなりましたが、よろしくお願いします。 

ご意見・ご感想:
 1年以内に河田先生の医院にお伺いして診察してもらいたいです。そうしな いと落ち着きません。1ヶ月に1回の除石をするには、歯医者に3軒いかなければなりません(どの 歯医者3ヶ月に1回くらいと言われます。)が、がんばってみます。

回答  乳歯は治療しにくいとか、治療しても長持ちしないとい欠点はありますが、使えるうちはそのまま 残しておくべきでしたね。場合によっては40・50歳までくらいなら使えたかも知れません。
 インプラントは20歳になってからというわけではなく選択肢としては当時からあったはずです。 上顎5番部位ということですので骨量の関係から植立可能だったかどうかは分かりません。“1本 抜けば末代までたたる”健全だった6番そして場合によっては4番も抜髄ということをもっと重大に 考えるべきだったと思います。まぁ済んだことですから今更思っても仕方ないですね。

 倒れ込んだ下顎の4・6番については、今更ブリッジにしても上顎の二の舞になってしまいます。 どちらか一方にムシ歯でもあれば治療がてら少し延長した形の補綴物を作って“つっかい棒”に することも可能ですが、皮肉なことに隙間がある分清掃性が良くムシ歯にもなり難い状況なのか も知れません。結論としては何もしないこと、そして歯周疾患の進行を最小限に食い止めておけば 少々倒れ込んでも生涯問題なく機能するはずです。

 問題の上顎ブリッジですが、仮着は特に問題ありません。勿論脱離しやすいことは承知されて いると思いますが、一番注意が必要なのは“ 片側脱離”です。まとも なセメントでさえ起こり得ることですので、検診を怠らずわずかな異常でも早めの対応を心がけて 下さい。その上で、仮着のままという選択は賛成です。
 ご心配の通り、4番抜髄・6番根尖病巣という事態も十分想定されます。

返信:
いつも早々に返事を下さって ありがとうございます。ところで、前回の質問の回答でわかりにくい ところがあったので、もう一度お願いします。
 左下6・7番はおそらく抜髄してあり、銀がすっぽり被っていますが、最近歯茎にいたみがありま す。7番は銀が歯茎に埋没している感じで、高さがありません。歯茎は白っぽく、触ると骨のように 硬く、痛い状態です。特に食事後、歯磨き後に感じます。
歯医者で訴えたのですが、レントゲンをとり何か薬を塗って様子をみるということでした。補綴物を はずしたら、抜歯することになるのではないかと心配です。どのようになっているのでしょうか。
 お忙しいところに何度もすみません。よろしくお願いします。

回答:
 二次カリエスか根尖病巣があるのではないでしょうか。


返信:
 何度もすみません。16年前(15歳の頃)抜歯した乳歯について、「40・50歳まで使えたかも」 という河田先生の言葉でまたショックを受けました。乳歯はそんなにもたないものだと思っていた からこそ、抜歯したことについてなんとか自分を納得させていたのです。当時のことを思い出すと、 自分では「乳歯がいつまでも残っているから永久歯が生えてこないのだ」と思い込み、歯医者に 行ったのです。そのときの歯医者はなぜ永久歯がはえてこないこと、乳歯を残しておいたほうが よいことを言わず、抜歯してしまったのでしょうか。中学生の頃の無知により3本の歯を失うこと になるなんて悔やんでも悔やみきれません。
 今更言ってもしかたのないことですが、気持ちの整理をつけたいので教えてください。
  1. 私は子供の頃から虫歯は多かったと思いますが、この乳歯が40・50歳まで使えたと思われ ますか。
  2. 虫歯であったとしても抜歯さえしなければ、被せ物をしたりして永久歯と同じように使えたので しょうか。
  3. 先生のおっしゃるように4番・6番が「使い物にならなくなった」場合、入れ歯しかありませんか。 3本インプラントは経済的に無理だと思います。入れ歯はどうしてもいやなので、今のうちに5番をイ ンプラント、4番、6番に被せ物という方法は有効でしょうか(有効なら、ブリッジは再製したばかり ですが、タイミングと費用を教えてください)。
 ところで、以前の質問で「乳歯が20代までもっていれば」と書いたことについてですが、確かに当 時インプラントの説明も受けましたが、経済的にとても無理な状況でした。「就職して自分で費用が 払える年(20代)であれば、迷わずインプラントにしたのに」という意味(気持ち)でした。  こんなことを考えていると本当に私の歯を抜いた歯医者が憎いです。逆恨みでしょうか。今この歯 医者はありません。河田先生にはそんなことを考えるよりメンテナンスをしっかりと言われそうです ね。でも私は真剣なのです。

回答:
 乳歯の保存については、まず第一にその時の乳歯の状況に大きく左右されます。必ず40・50歳ま で使えたと断言することはできません。また、保存の可能性については“私の技術と経験・価値観”を 基に判断したものです。全ての歯医者が同じ“技術と経験・価値観”を持ち合わせているわけですか ら異なった判断が存在しても仕方のないことです。
 乳歯の治療は決して良好な予後が見込めるものでもありませんので、患者さんの方から抜歯して 欲しいと言われれば最終的に従う義務も存在するように思います。

 5番のインプラントに関しては、上顎洞との間の骨量により植立が可能かどうかが決まります。 現在可能でも将来不可能になる可能性もありますが、それを完全に予測することは不可能です。 だからと言って「今のうち」と考えるのも問題があるのではないでしょうか。メインテナンスもそうで すが、当面の重要ポイントは「より確実な根管治療を行ってくれる歯医者を探すこと」ではないで しょうか。

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