日付、時間:Fri Nov 3 15:17:17 Japan 2000
氏名: M.N
所在都道府県:神奈川
職 業:主婦
年 齢:39歳
性別: female
質問:
先生のHPとても参考にさせて頂いております。私も、是非相談させて頂きたいの
です。長くなるかもしれません…
私は、よく左上7の歯茎の回りが痛痒くなるので、4月に歯石を取る為に、歯医者に通い始め
ました。歯医者さんからは、「左上7と6の間に、食べ物のかすがたまりやすいので、歯肉炎に
なりやすいです。治療としては、2つの歯のかぶせもの(7は抜髄済み、6は昔虫歯治療で銀の
かぶせ物有り状態)を取り、1つにします。 丁度橋をかけた状態です。」と言われ、治療が始ま
りました。
5月に、1つになったかぶせものが入り、問題はなかったのですが、その後他の部分の歯石
を取りに、通っている時、「噛み合せは、大丈夫ですか?」と聞かれ、「大丈夫」と答えたのに、
左上7を削り始めたのです。それ以後、噛み合せにかなり違和感を感じる様になったので、次
の治療の時にその旨を伝えたら、「やりなおすか、マウスピースのようなもので、調節するしか
ない」 と言われ、やりなおす事に決めました(そこの歯医者は、かぶせものに、保険がかかっ
ているので、金属の費用は、かからないとの事でした)。そこから、わたしの不幸が、始まった
のです。(;_;)
すぐかぶせものをはずし、型をとり、1週間後には、金属が入りました。痛むのです。しみるの
です。左上6が…左上7も、神経がないのに、噛むと少し痛むのです。再度やり直し… 又だめ
です。痛むのです。しみるのです。再再度やり直し… 又だめです。私が、「かぶせものが、つな
がっているので、うまく歯にフィットしないのでは?」 との質問に「確かに連動して、かぶせ物が、
動きやすくなる」としか、答えてもらえないので、私は、「元に戻して下さい。1本ずつのかぶせもの
にして下さい。」と お願いしました。再々々度で、1本ずつに戻しました。
左上7は、大丈夫になりましたが、左上6は、だめでした。この時点が、8月末でした。9月4日に、
抜髄を決めました。(泣く泣くです。)私は、今まで4本の抜髄経験がありますが、いつも3週間程
かなり痛みます。なので抜髄がこわいです。でもこれをのりきれば、痛みから開放されることを信
じて抜髄を決めました。抜髄治療が始まりました。治療は、針金みたいなので、ほじくられ、神経を
殺す薬を入れられ、次の予約日まで様子をみる。この繰り返しでした。9月4,8,11,15,22,
27と通い、歯の痛みは、大分取れてきました。 9月27日: 「最後のお薬を詰めましたので、次は、
土台の型をとります。」と、言われました。
でも、まだ歯の奥の方に、たまに軽い痛みが走るし、きゅうりなどを噛むと、少し痛むのです。9
月30日: 土台の型をとる10月7日: 土台が入り、14日にクラウンが、入りました。この頃、こ
ちらのHPを見つけました。この時点でも、27日時点の痛みが続いていました。その事を伝えても
「神経はとれてるし、奥の痛みは、自然に、落ち着くから」しか、言ってもらえません。10月18日か
ら、歯の奥の方の痛みが、強くなってきました。10月20日の治療の時に痛みを伝えると、歯の状
態は、「3本の神経のうち、1本の神経の先のほうが、炎症をおこしているのだろう。クラウンも土台
も取って、又治療のやり直し」との事です。薬を入れられ、つめものをして様子をみる事になりました。
少し痛みがやわらぎましたが、23日に、歯の奥の方の痛みが、強くなってきました。こちらのHP
にも回りの人からも、医者を変えるべきと進められたので、転医を決心しました。ただ、どこの歯医
者がいいのかわからず、かなり精神的にもまいりました。とりあえず、近所で評判のいい歯医者の
うわさを聞いて、24日に転医をしました。新しい歯医者さんの治療は、洗浄をして、レーザーみた
いのをあてていました。「神経の先のほうが、炎症をおこしているみたいなので、つめものをすると
よけい痛むので、綿だけつめておきます。ようすを見ましょう」でした(ここの歯医者さん、患者さん
がほとんどいなかったのです。大丈夫かな…)。
この頃から、もう一つ悩みが出てきました。実は、1年前から、右上4(昔虫歯治療で銀のかぶせ
物有り状態)の歯が、冷たい物がしみたり、ガムを噛むと痛んだりしていました。でも普段は痛まな
かったので、そのままにしてあったのですが、左で噛めない状態が長いので、10月半ばから右の
歯が、食事の時少し痛むようになってきたのです。30日、二回目の治療の時、その事を伝えたの
ですが、「ちゃんと金属もきちっと入っているし、大丈夫です。ただ、少し噛み合せが、強いみたいな
ので、きもち削ります。」と言われ 金属の所を削っていました。
左の治療は、薬を入れ、綿だけつめて「ようすを見ましょう。でも抜歯もあるかも」と言われました。
綿だけだと、左で噛めない日が又続くので、つめものをお願いしたのですが、「痛みがでてきますよ」
と言われました。11月1日の夕飯の時、右の歯が痛みました。ありがたいことに、今の所痛むのは、
食事の時だけです。只、今後痛むようになったら、食べれなくなるのでは、という不安感と左の治療
の事と抜歯の恐怖に襲われ、悪寒が走り体調を崩してしまいました。
以上が、今までの経過です。先生、長々と申し訳ありません。私はどうすればいいのでしょうか?
先生の抜髄の仕方を読ませて頂きました。驚きました。私の今まで4本の抜髄も(全部違う歯医者)
今回の抜髄と同じやり方で、とても痛みがあります。先生の治療と同じ治療をしてくださる歯医者さ
んを、どのようにして探せばいいのでしょうか?
だらだらと書き込んでしまいました。先生への質問をまとめてみます。
ご意見・ご感想:
本当に参考にさせて頂いております。
メールアドレス: mie_chan@a2.shes.net
ホームページURL: http://
根管治療の問題は、歯科医療の抱える根本的な問題を含んでいます。
結論としては、根管治療に特別熱心な先生を探すか、基本を忠実に守って治療している大学
病院の歯内療法科(大学によって名称が多少異なります)に行くのが解決の近道です。
歯科大学の講義では、一応医学の原点が原因の除去であることは教えています。しかし、「炎症
の原因が細菌である」と教えています。この考え方も決して間違いではないのですが、実は、細菌
が存在するだけでは炎症は成立しません。例えば口の中、手や皮膚。細菌だらけですが決して
炎症を起こすことはありません。口の中は身体の外という認識もありますが、いずれにしても鋭利
な刃物で傷つけたとしても通常は炎症が成立しません。
炎症が成立するためには、そこにアレルギー反応の基となる異物が存在することが必須です。
悲しいことにこの意見を理解し、賛同してくれる歯医者はほとんどいませんが、私はこの考えが
欠如していることが歯科医療全ての悲劇を産んでいると確信しております。
大学での講義で根管治療の手順として、根管内の清掃や綿密な充填を教えていますが、
「根管治療に関して、炎症の真の原因は根管内の汚物」という発想がないばかりに根管清掃と
綿密な充填の意味が理解されず、「絶対手を抜いてはいけない」という意味が理解されないまま
日々の忙しさに押されて最も重大なポイントが手抜きされているのだと思います。
結果として、意味は分からないが、基本を忠実に守って治療している大学病院の歯内療法科と
生真面目な先生だけが良好な結果を得ている現状です。
上記の【よい歯医者の選び方】にまつわる行動も、根管治療の結果が良ければ全て許されること
ではないでしょうか。反対に根管治療の結果が伴わないために全てが悪く見えてしまうのだと思い
ます。行動の良し悪しはともかく、根管治療を確実に行ってくれる医院(大学病院)への転医をお勧
めいたします。
右の歯は最終的に抜髄になるかも知れませんが、それまでに確実な医院を探すことが先決です。