歯牙保存のために避けることのできないリスクという位置付けです。
歯科治療(アメリカ)

日付、時間:Sat Nov 25 7:29:23 Japan 2000    氏名: T,S   
USA:東京   職 業:会社員   年 齢:28歳      性別: female  

質問:
こんにちはアメリカで歯科治療を行っているものです。7月に左上の歯(おそらく第2 小臼歯)に虫歯のため詰め物をしました。その直後から、噛んだ時や熱いもの、冷たいものを食 べた時に軽い痛みがあったのですが、医者からは「しばらくすれば治る」といわれ、そのままなる べく右側の歯を使うようにして我慢してきました。
 痛みがはじまったのは10月半ばのこと。最初は軽い痛みだったのが2、3日後には激痛となり、 軽くさわるだけでも飛び上がるような痛みとなったため、まったく食べ物を食べられない状態にな りました。歯医者に行くと、詰め物の高さがあっていなかったため、少しずつ歯に刺激をあたえ、 それが次第にはれていってしまったとのこと(中で歯が割れている可能性もあるともいわれまし た)。
 日をわけて何度かけずって、ようやくあたらないようになったせいか、痛みもおさまりました。し かし、それと同時に今度は歯茎(指をまっすぐ上に入れて、ちょうどつきあたりくらい)の位置が、 腫れてきたのです。医者にそのことを話すと、「歯茎は正常だし、レントゲンでも何もうつっていな い」とのこと。痛み止めと、念のため、抗生物質を使用することになりました。そして、痛みがはじ まってから3週間たった昨日、氷をあてて神経が生きているかどうかをチェックした後、来週root canal(神経をぬく?)治療をしなくてはならないと告げられました。
 歯科治療に関する知識がなく、また英語での治療にも心配だったため、あちこちインターネット で検索し、ようやくこちらのHPにたどりつくことができました。過去の質問から察するに、私の場 合は「歯髄炎」のようなのですが、こうなった原因、そしてこの治療法が正しいのかアドバイスい ただければ幸いです(特に医者のケアが正しくなかったために、よりひどくなったのではないかと 疑心暗鬼です)。
 現状は、朝方は腫れは軽く薄ピンク色なのですが、夕方になると白く球状に腫れてきます。歯自 体はまったく痛みがなく、歯の付近の歯茎と歯自体が軽くずきずきうずくような感じです。また歯茎 の腫れた部分は少しでも押すと、余計はれてくるのでなるべくさわらないようにしています。薬は、 抗生物質を使ってもまったく改善がみられなかったため、現在は痛み止めで痛みをやわらげてい るのみです。
PS:私の通っているクリニックは、複数のドクターがいるのですが、なんとこれまで担当だ った女医さん、治療後「今日が私のここでの最後の日です」というではないですか?なんというかも う開いた口がふさがりません(涙△)

メールアドレス: la_mode@excite.co.jp   ホームページURL: http://home.earthlink.net/~orange28/

回答  歯科治療にあたって、“できることなら神経を残す”が世界中歯科医の共通した願いです。 その気持ちが強すぎるために極限まで歯髄保存にこだわる結果、治療後歯髄炎に至ることは やむを得ないことと認識しています。確率的には5%以下だと思いますが、この件に関して不信 に思うことは禁物です。歯牙保存のために避けることのできないリスクという位置付けです。

 処置としては、説明通り抜髄ということになります。幸いにも、アメリカの根管治療は日本に 比べて相当安定感がありそうです。

返信:
お忙しい中、さっそくのレス、ありがとうございます。 かかりつけの先生があまり説明してくれないため、必要以上に疑心暗鬼になっていました。 今後は担当医がかわるのをきっかけにできるだけ質問できるところは質問し、納得して治療を受け られるようにしたいと思います。
 ところでもう1つだけお尋ねしたいのですが、抜髄の実際について、どのように行われるのか、 これまでのQ&Aにも具体的にかかれているものがなかったので、一般的なことでけっこうですので、 教えていただければ幸いです(知りたいと思っている人も多いと思います)。
 歯の内側から行われるのか、だとしたら外側に大きくはれた部分は切開するのか?、治療後なお るまでにあとどれくらいかかるのかなど今は、こちらの方が心配です。はれだしてから1ヶ月、 薬漬けの毎日で、もう我慢の限界なのです。ありがとうございました。

回答:
 “抜髄の実際”というタイトルですととんでもない論文になってしまいます。また、私の手法は独特な 理論(自分ではこれが正しいと思っていますが一般には認知されていない)ですので、理論的背景や それの証明や実例も必要です。申し訳ありませんがとても簡単にはまとめられそうにありません。  ホームページ全体を通じては、その手法の全貌が記載されているはずです。そのうち論文にまとめ る機会もあると思いますのでここではご容赦願います。

 抜髄は一般に、最初原因の隙間から治療するのが良しとされていますので、歯の裏(前歯)や咬合 面(奥歯)にできるだけ小さな穴を開けて歯髄を完璧に取ろうとします。本末転倒といいましょうか、小 さな穴にこだわりすぎて、“完璧に取る”方をおろそかにしている傾向が目立ちます。
 その点、アメリカでは「小さく・完璧に」がかなり進んでいるようです。私は「大きく…操作をし易く… 完璧に」を信条としています。ご希望の回答ではないと思いますがご了承願います。

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