日付、時間:Wed Jan 3 20:44:34 Japan 2001
氏名: at
所在都道府県:群馬
職 業:その他
年 齢:23歳
性別: female
質問:
以前前歯をかぶせる治療をしたのですが、最近歯と歯茎の間を指でおさえると、
なんか変な匂いがします。
2年くらい経つのですが、引っ越して違う歯医者さんに行った時に、自分の歯とかぶせ物に
ちょっと段差があるからよく磨くように言われました。だから、縦磨きの他に横磨きもしてい
たのですが、すこし歯茎が上がってしまったように見えたので、あんまり横磨きをしないようにして
いたら、ちょっと匂いがあるように感じはじめました。歯間ブラシをしても歯間ブラシは匂わないけ
れど、表面の歯茎の境目を押してみるとちょっと匂う気がします。2,3回すると匂わなくなります。
これは歯槽膿漏でしょうか?
神経のある歯なのですが、もし神経が死んでしまったらこのような匂いがすることもあるのでしょう
か?
もう一つお聞きしたいのでお願いします。問題の歯なのですが、隣のかぶせてない歯の歯茎より、
ちょっと盛り上がったようになっています。これは前からだったのですが、治療した先生で
はない先生に腫れていることを言ってみたら、「いや、これは腫れてないです。」と言われました。
2人の先生に問題なしと言われましたが、やっぱり盛り上がったように思えます。かぶせたところ
は多少持ち上がるものなんでしょうか?
さわってみたら、かたかくて他のところと変わりはありません。ちょっと持ち上がったような歯茎と、
ちらっと変な匂いがするのは何か関係あるのでしょうか。長々とすみません・・・
基本的に歯槽膿漏の傾向は全ての人にありますし、初期の症状とほぼ同じです。
しかし、今回の原因は“ちょっと段差がある”ために汚れが貯留し易く、そのために歯肉が炎症
を起こしたものでしょう。炎症があって歯肉が若干腫れているために“ちょっと盛り上がったよう
になっている”、しかも膿が出る(排膿)から匂うという図式です。
補綴物を装着した限り、全く段差のないスムーズな移行が理想的ではありますが、現実の問題
として理想通りの補綴物製作は不可能です。問題はその段差の程度です。あまりにもヒドイ段差
であれば作り直す必要もありますし、研磨すれば解決する程の段差であれば許容の範囲内で研磨
して汚れの貯留を最小限にとどめる方策を講じる必要があります。
また、作り直しても解消しない程の段差であれば、ブラッシングを徹底したり定期的にスケーリング
を行うなどの対応が考えられます。
有髄歯のさし歯ですと削除量に制限がありますので或る程度はやむを得ないことですし、マージン
のピッタリフィットが理想ではありますが現実に“完璧”は不可能です。それでも汚れの貯留が最小
限に抑えられる程度の精度は確保したいものです。
臭いの基は、腫れた歯肉や溶けた骨ではなくその部分に炎症が存在することです。直接の臭い
は“ウミ”で、“腫れた歯肉や溶けた骨”は炎症の結果です。炎症の原因が何かというと、この場合
貯留した汚れです。従って歯間ブラシを駆使して汚れを排除すれば炎症が治まってウミも止まりま
す。アセスのような薬は、炎症を抑える役目もありますので、多少なりとも効果があると思いますが、
根本的な解決方法とは思えません。
最も根本的な解決方法は、汚れが貯留し難い形態に修正してやることです。具体的には、補綴物
と歯の間にある段差を削り取る(金属部分が露出して審美性に問題あり)か、より段差の少ない補綴
物に作り直すことです。