“修理したものは天然歯より弱い”というのが前提です。
治療方法の選択

日付、時間:Tue Jan 9 0:39:57 Japan 2001    氏名: yy   
所在都道府県:大阪   職 業:自由業   年 齢:26歳      性別: female  

質問:
どのようにしたらういいのか 大変困っています。不安に感じるのは以下の経緯が あるからです。 小学生の時に前歯を1本折って 最初の治療で両脇の歯を削って1.2.3番の3本共をかぶす形 にしてたのですが、私が20歳までは十分もつと言う話だったのに頻繁に取れ飲み込んだり、水 泳中落としたりでおかしいと思ったので 治療のやり直しをしました。何も説明のないまま治療さ れブリッジになってしまったんです。ブリッジ用に鏡を見て歯のない自分に驚きましたが 私も子 供でしたし 文句も言えず ”されてしまったのではしょうがない”って思うしかなく。その方法まま で今迄きまた。しかし、以前よりましにはなったのですが、最初は2〜3年に1回取れ接着し、1年 半から2年でとれてるようになり接着し、の繰り返し。現在26歳なんですが 3ヶ月で今回は取れ てしまいました。
 いつもならその取れた差し歯を入れると 一応ステイするのが今回は片方のブリッジが入らなか ったので、おかしいと思い 連休という事もありとりあえず休日診療所に行きました。 いつも通り 接着だけのつもりの気軽な気分だったのに、先生がブリッジの基礎歯がヒビが入って割れている から 接着しても すぐ取れると思うけど とにかく接着しておくねと言う事で接着してもらいました。
**質問**

  1. インプラントは色々話を聞いたところによりますと とっても 大変な手術だとききました。技術 も完成されたものではないとの事で のちのちに色々不具合が起こるとの事。インプラントをして も大丈夫でしょうか?
  2. ブリッジのを大きくしていくのにはても 抵抗があります また 同じ事の繰り返しになるんでは ないかという不安感があるからです すごく不安を感じています。ブリッジを選択しても大丈夫で しょうか? メリットとデメリットと教えてください
  3. 知り合いの技工士の方に最近かぶせる形の差し歯クラウン?について聞きましたら その状 態でかぶす形の物で外れるという状態がおかしいという話になりました。 一度つけたら簡単に取 れることはないとの事でした もし簡単に取れるというのは かぶせている歯自体がもとから合って なかったと考えると言う事でした。 この意見についてはどう思われますか?
  4. 今考えると 接着が外れた時に圧がかかってヒビが酷くなったとおもうのです。というのも 外 れる前には痛くなかったのに 今前歯に少しでも圧がかかると痛いからなんですが 接着状態が 悪かったと言うのもヒビの入る原因になるのでしょうか?
  5. ブリッジもメンテナンスが必要との聞いたのですが どうでしょうか?土台の部分はすでに 虫 歯になっていたりしています。
  6. 入れ歯 差し歯 インプラントのほかに 基礎にヒビの入った私にできる治療方法はありますか?
回答  世の中には“ムシ歯でも被せてしまったら大丈夫”という錯覚があるようですが、あれは 乳歯冠レベルの話です。歯槽膿漏に対する配慮をしないで、 歯をほとんど削らない状態で被せた子供の頃の銀歯は、はずれ易いという欠点もありますが、 単冠ですのではずれるまではムシ歯の抑制の役目も果たします。それも永久歯交換までの 数年間程度という限定付きだから可能な方法です。
どうもその時の錯覚が永久歯治療にも持ち込まれているように思います。

 “修理したものは天然歯より弱い”というのが前提です。ただでさえムシ歯や歯周疾患に罹患 して何時かダメになる(手入れ次第)天然歯に比べて、削って被せた歯は汚れが貯留し易く条件 的にかなりのハンディを背負うことになります。ブリッジのように連結したものは、片側脱離による 急激なムシ歯の進行リスクがある上に、抜髄して脆くなった歯根は破折のリスクが天然歯とは 比較にならない程高くなってしまいます。
 それらを最小限に留めると同時に、わずかな兆候をみつけだして早めの治療を心がける必要 があります。脱離のたびにムシ歯が進行して、適合がますます甘くなるので全くの悪循環です。 最初の一回くらいはともかく、適合の甘くなってしまったものを後生大事に使いつづけると最後 には今回のような悲劇を招いてしまいます。もしこの次にブリッジを選択したとしても、上記の過 ちを繰り返さないための努力が必要です。

 破折歯の接着は一部で可能なケースもありますが、現実の問題と してほとんどのケースが安定した予後が得られない上に、治療している医院が限られているので 期待しても無理だと思います。
 “はずれるのはおかしい”件につきましては、年齢的にもかなり安定した結果の得られる状況で あったと想像できますが、咬合関係や残存歯質の状況によって必ずしも全てのケースがはずれな い状況のものばかりとは限りません。結果からみて、接着方法云々よりも不適合になってから長く 使いすぎたことが最大の反省点であったと思います。

 インプラントの可否については、価値観の相違です。5〜10%失敗する 可能性があることに象徴されている通り完璧に確立された治療方法でないことが主な反対理由 だと思います。治療を推進する側からみれば、「90%以上成功するならたいしたものだ」という評価 ではないでしょうか。ブリッジや入れ歯にしても10年以上何のトラブルなく経過するものは90%はおろ か50%以下ではないでしょうか?
 何よりもネックなのが90%以上の成功率を誇る治療が保険適応になっていないために高額である ことだと思います。

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