蛋白溶解説は、かつて歯科界を二分した程の学説。
象牙質う蝕

日付、時間:Thu Jan 18 19:17:02 Japan 2001    氏名: MS   
所在都道府県:神奈川   職 業:主婦   年 齢:30歳      性別: female  

質問:
象牙質う蝕は嫌気的であるから原因はミュータンス菌ではないとのことでしたが、 私の考えでは、歯は外側から溶けていくので象牙質がう蝕される頃には好気的になっている のではないかと思うのですが、違うのですか?
素人考えで申し訳ありませんが、ご解答お願い致します。

メールアドレス: mikashi@a6.shes.net   ホームページURL: http://

回答  問題がちょっと大き過ぎます。
初期齲蝕(エナメル質カリエス)は私も、ミュータンス菌由来の酸による脱灰かなと思っておりますが、 象牙質齲蝕は酸による脱灰ではなく象牙細管内の有機質腐敗に伴う無機質の崩壊だと思っていま す(蛋白溶解説)。

 蛋白溶解説は、かつて歯科界を二分した程の学説でしたが今は歴史の中に葬り去られています。 あえて私がその古い学説を支持するにはそれなりに根拠もありますが、簡単には説明しきれません。 このホームページのいたるところにその根拠が示されています。
 一つの例をあげるならば、土中に埋もれた死体が骨まで消滅する光景を想像してください。 少なくともミュータンス菌のような菌由来の酸による脱灰ではなさそうです。筋肉部分のような有機質 が腐敗して最後には骨や歯のような無機質まで溶解しているのではないでしょうか。

 “象牙質がう蝕される頃には好気的になっている”と考えるにはかなり無理があります。確かにエナ メル質が大きく崩壊したムシ歯では可能かも知れませんが、歯科治療終了後の二次カリエスなどは 完璧と言っても過言でない環境下でのムシ歯発生が確認されています。

 でも一般的にはあなたの考え方や嫌気性のミュータンスの存在が信じられているようです。

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