日付、時間:Tue Jan 23 13:34:30 Japan 2001
氏名: AK
所在都道府県:北海道
職 業:その他
年 齢:35歳
性別: female
質問:
初めてメールさせていただきます。もともと、歯が悪くほとんどの歯は処置済みです。
現在アメリカで暮らし始めて2ヶ月になります。もちろん渡米前に歯科にみてもらい、虫歯はない
とのことで安心して参りました。ところがこともあろうに、暮れになって横になると寝ることがで
きないほどの痛みに襲われ、結局その歯は(左下7)根管治療ということになりました(ちなみ
にこの歯は視診で虫歯はわからなかったそうで、レントゲンではじめて発見されました)。
こちらは今、治療がおわり、クラウンをつめるのを待っている状態ですが、今のところ痛みも
無く順調です。ちなみに根管治療は専門家していただき$1100、クラウンは歯科で$800―9
00ということです。まったく、歯の治療をしに来たみたいで情けないです。
ところで、初診のとき先生に(幸い日本語が話せる)前歯にも虫歯があるようなので、奥歯が
おわったらチェックして直しましょう、といわれました。それから気になってみて見ると、確かに
前歯の歯の間が、あちこち虫歯になっているような気がします。(日本でチェックでも指摘され
なかったし、今まで気が付かなかったという点が問題ですが)。とても心配になっていたところ
ですが、こともあろうにおとといから右上のあたりがなんとなく感じるようになってきました.最初
は気のせいかと思いましたが、今日そうではないことを確信しました。冷たいものや暖かいもの
にしみるでもなく、かんだときに痛むでもないのですが、なんとなく感じです。とても不吉な感覚
です。先生のHPで知った根尖病巣というもののような気がします。はっきり場所がわかりま
せんが、こともあろうにセラミック前装してあるクラウンの下あたり(4)が怪しい気がしてショック
です。それに、前の2番も怪しい気がしています。
もともと歯の質がよくないとは思いますが、10年程前にあらゆる歯を徹底的に悪くして、それか
らは手入れを気をつけるようにはしているつもりなのに。現在前歯上1が差し歯で2は裏が全面
詰めてあり〔金属〕、差し歯と同じような感じになっています。3,4は差し歯状態、あとの奥歯は
インレーです。(右の方のみの記述)そこで質問です。
ご意見・ご感想:
先生のホームページはとても勉強になり、助かります。特に外国にいたり
すると、歯の事はとても不安です。同じような悩みを持っている人が結構いらっしゃるのを知り、
励みになります。お忙しいところ、このようなすばらしいHPをつくっていただき感謝しております
.もともと歯の質が悪いのに人並みの努力しかしていなかったために、10年程前にかなり大きな
虫歯をふやしてしまいました。抜髄なんて当然のように思っていましたが、こちらのHPをみて、
結構大変なことで、悩むほどのものだということを知りました。いったい私の歯にはどれだけの
神経が残っているのだろう、どれだけもつのだろうと不安になる今日この頃です。とにかくメンテ
ナンスには全力を尽くすことにします.これからもよろしくお願いいたします。
メールアドレス: kozakiak@uclink.berkeley.edu
ホームページURL: http://
奥歯の根管治療が約12万円、クラウンが10万円ということですね。日本だとクラウンは保険外だと
同じくらいですが、保険適応で何れも約1万円(3割負担で¥3000)です。根管治療が安過ぎると
日本の歯医者が嘆くわけです。その代わり、アメリカの根管治療はかなりハイレベルのようですので、
お金のことは別にして安心して治療できそうですね。
日本でチェックしたのに問題続出は困ったものですが、実際問題として1回や2回の検診で安定
した成果を挙げることは不可能でしょう。私の医院では、治療が終わってメインテナンスに移行した
患者さんを毎月スケーリングしていますが、メインテナンス直後にはかなりの問題点が続出してきま
す。検診と違って、汚れを取りながら1点を凝視しますので、一見何もないようなところにムシ歯を発
見します。また、メインテナンスを通して、患者さんの訴えに従ってレントゲンを撮ってみると新たな
異常を発見することもあります。
それと、日本では?患者さんの 主訴以外の歯は治療しないという
ドクターだ多いことも事実です。問題提起して、現状と将来のリスクを説明して同意を得ることに
報酬がないことも理由の一つかも知れません。その点アメリカは、1歩も2歩も進んだ医療のように
思います。
根尖病巣の診断及び見分け方は、外見や一部の症状だけで素人判断できるものでもありません。
勝手思い込むよりも折角丁寧な医師に診てもらっているようですので、レントゲンを参考にちゃんとし
た説明を受けて自己の状況を正しく把握することが肝要です。文面での判断は不確定要素が多すぎ
てあらゆる状況を想定した説明になりますので、ご勘弁願います。
さし歯は歴史的な背景があって、かつて前歯を上部構造と根っこに差し込むポスト部分を一体とし
て作っていた時の表現です。今でもわずかに存在しますが、最近の製作方法としてポスト部分を
あらかじめ作って(歯の土台:コア)、それから改めても一度上部構造(クラウン)を作りますので
奥歯と前歯は製作方法が同じになってしまいました。
本来のさし歯は消滅しましたが、前歯のクラウン、とりわけレジンやセラミックで前装したクラウン
を“さし歯”と表現しています。反対に金属をそのまま表面にむきだした奥歯の被せをクラウンと表現
して区別していますが、曖昧さもあって厳密な区別はありません。
質問:
以前1月23日に質問させていただきました。お忙しいところ、早速ご返事いただきあり
がとうございます.実は今日、気になったので歯医者さんに頼み込んで見ていただきました。する
と予感が的中したというか、より悪いものかもしれないものでした。
とりあえず、今日は私が怪しいと訴えた歯のみを見ていただいたのですが、
「2、45は完璧に根尖がやられていました(根管の薬がちゃんと埋まっていなかったようです.)。
あと、1の差し歯は歯の先が溶けてる?といわれました。こちらは今のところ症状はありません
(2回目の歯です。どうも1回目の歯医者がいいかげんだったような気はするのです)」という状況に
なっており、今度すべてを検査するという運びになりました。
前のメールにも書きましたように、ほぼ同時期に治療した歯がまだ山ほどありますので、おそら
く要根管治療の歯はかなりの数に上ると思われます。先生もお金も問題があるから、緊急のとこ
ろだけして後は日本でできるところは日本でした方がよいとおっしゃっておりますし、確かにいくら
なんでも経済的にきつすぎる気がしております。現在治療のための一時帰国を考えております。
そこでまた伺いたいことがあります.おそらく緊急のものはこちらで治療せざるを得ないとおもい
ますが、なんとなく痛い感じがする病巣やまだ痛くない病巣はしばらく置いておいてもよいもので
しょうか?(いずれにしろ、検査をしていただけるのは2月の半ばすぎくらいです.予約まちは長い
です.)
とりあえず、3月ころには帰りたいと思っているのですが(何せこちらで働き出したばかりなので
気が引けます)。複数の歯を一気に根管治療していただく、ということは可能でしょうか。
先生の所では一日で済まされるそうですが、一般にはいかがなのでしょう。だいたい、1週間くらい
の滞在だとどのくらいの治療が可能でしょうか?
差し歯などは無理ですよね。実家が札幌なので、現在HPなどにより、札幌で根管治療に熱心そう
なところをあたる予定です。もし、ご存知でしたら教えていただけませんでしょうか? (大学病院は
私のように時間の無い人間はだめでしょうね。)根管治療はやはり、ちゃんとしたお医者さんに見て
いただきたいと思います。また、やたらに抜歯などの方向で考える先生でも困ります。もし、私の
検索がうまくいかなかった場合、先生のところで見ていただくことは可能でしょうか?
大変長文のうえ、勝手な質問ばかりで申し訳ございません。しかしながら、かなり緊急事態でかな
りあせっております。よろしくお願いいたします。
追伸:今思えば、根管治療のあとにレントゲンを取られた記憶がありません。.こちらの先
生が、レントゲンを2回ほどとられたので、随分丁寧だと思ったくらいです。治療も痛くなく、2回で終
わりました。日本では、ほとんどレントゲンを取っていない気がします.
根尖病巣があっても症状のない歯は状況次第ですが、急いで治療しなくっても大丈夫です。根管
治療の腕さえしっかりしていれば何時治療しても似たような結果になるはずです。それでも何本かの
根管治療が必要そうな状況のようですね。
日本に帰っても普通にしていたら、1週間の滞在では1本も終わらないと思いますよ。感染根管の
即日充填を行っている歯科医院はほとんど皆無かも知れません。こと根管治療に関しては、私より
丁寧に治療されて良好な結果を出されている先生も多数いらっしゃるとは思いますが、現実の問題
としてどの先生がといわれると全く“?”です。
私の医院でも1週間の滞在で、最大限努力して順調に経過したとして、さし歯が2〜3本と複数の
根管治療終了というところでしょうか。