補綴物の寿命は、補綴物の品質より根っこの状況に大きく左右されます。
9本さし歯

日付、時間:Wed Jan 24 3:26:27 Japan 2001    氏名: K.S   
所在都道府県:東京   職 業:会社員   年 齢:33歳      性別: female  

質問:
初めて質問させて頂きます。上顎の左側 第2小臼歯から右側 第1小臼歯まで9本 さし歯にしなくてはなりません。前歯なので綺麗にしたいのですが1本9万円の歯にすると合計 約81万円です。担当歯科医に相談したら左側の第1・第2小臼歯はエステニアというものにし、 残りの7本は9万円のセラミックを勧められました(右側の小臼歯は犬歯を抜いてしまったので ブリッジになります)。エステニアは1本5万円だそうです。でも、セラミックほど歯に透明感が出 せないので前歯はセラミックの方が綺麗だと言われました。エステニアとセラミックとではそんな に違いがあるのでしょうか?
前歯をエステニアにした場合不自然な感じになってしまうのでしょうか?
よろしくお願い致します。

メールアドレス: keico@ebony.plala.or.jp   ホームページURL: http://

回答  補綴物の寿命は、補綴物の品質より根っこの状況に大きく左右されます。厳密な意味で、5年 以上トラブルなく推移する歯根の頻度はかなり低く、まして9本が9本ともトラブルが起こらない 可能性は非常に低いと思います。そのような状況で、金額を気にしながらの選択は非常に厳し いものがあります。

 補綴物そのものの品質は圧倒的にセラミックに軍配があがります。保険適応の硬質レジンも 昔に比べれば飛躍的に向上しましたが、やはり5年くらいが一つの目安になっています。もっとも、 5年以上経過して再製を行う場合、「補綴物はまだ使えるのに」と思うケースの方が多いように 認識しています。
 その硬質レジンより高品位とうたわれるエステニアですが、世の中に登場して年月が浅いために 実際の5年後・10年後が全く分かりません。少なくとも製作直後は、セラミック・エステニア・硬質レジン の間に審美的な差はないのが原則です。経年的に少しづつ審美性の差が現れてきます。その時、 エステニアと硬質レジンとの差がどれほどあるかという疑問が残ります。

 先の見えない中途半端なエステニアよりは、セラミックか保険適応の硬質レジンとの比較で決め られた方が無難ではないでしょうか。ちなみに硬質レジンは1本1万円(3割負担)以内です。

さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯 さし歯