日付、時間:Tue Feb 6 23:08:34 Japan 2001
氏名: K.E
所在都道府県:東京
職 業:その他
年 齢:31歳
性別: female
質問:
10年前に審美的理由で、左右の犬歯から犬歯まで上はさし歯、下はブリッジにしました。
去年の夏くらいから、口の中に変な味とにおいがします。最近は鼻の奥でごくたまに異臭
を感じることもあります。上の右側2番と3番の間にフロスを入れると悪臭がします。歯茎は腫れて
いないとのことですが、舌で触ると歯の裏側は変な感覚があります。レーザーでも改善しないため、
レントゲンを取ったところ、そこの部分が歯茎から、骨よりも2-3mm下までが黒く映っていまし
た。おそらくそこに食べ物がたまってしまって異臭を放つのだろうとのことです。
さし歯の金属の棒が太く、歯を取り替える際に根まで欠けてしまう恐れがあること、そしてもしイン
プラントにしても骨を突きぬけてしまう恐れもある、どうしようもないといわれました。とりあえずフロ
スをつかって食べ物のカスがたまらないようにとの指示ですが、骨より下まで歯が黒く映っているの
に、フロスで効果があるのでしょうか。口の中の味とにおいの不快感は永遠になくならないのでしょ
うか。それを取り除くにはどうしたらいいでしょうか。
また、歯を取り替える必要性、その際の心配事は現実のものなのでしょうか、もしそうならどうした
らいいのでしょうか。
メールアドレス: spaniel@f5.dion.ne.jp
ホームページURL: http://
|23二次カリエス(&脱離)により汚れが貯留して歯肉炎という状況のようですね。
フロスは多少効果が見込めますが、そのままだと遠からず該当歯は使い物にならなくなるでしょう。
もっとも今治療しても見込みがないので使えるところまで使うという選択もありますが、それに
しても31歳で喪失は勿体無い!
そんなに太いポストを入れる必要があったかどうかも疑問ですが、根っこが割れる危険があるに
してもそのまま放置していて長年使える見込みも全くない状態での選択としては大きな疑問が
残ります。インプラントにもリスクはありますが、骨の回復を待って植立すればほぼ間違いのない
場所です。それにしてもその前に歯を残す努力をしないとあとあと悔いを残す結果になりそうです。
回答:
“ポストの1/3”は決して太い方ではありません。破折するリスクは非常に小さいはずです。
そのまま放置しておけばミスミス歯を失ってしまいます。それを救うためには除去の手間など
問題にならないはずです。
最もかなり進行したムシ歯でしょうから、除去して、麻酔してムシ歯部分の処理を行って、なおかつ
新しい土台の型採り、そして審美性を考慮して仮歯を作って¥500では採算が合わない上に、破折
でもして患者さんに恨まれでもしたら全くの大損!!
こんな規則を押し付ける厚生省を恨みます。医の倫理は厚生省が踏みにじっている部分が多すぎま
す。そこのところの事情を十分理解した上で、それでも患者さんのために手間を惜しまず治療してく
れるよう頼むか探すかの努力です。
「骨の回復を待つ」は、抜歯直後にインプラントをするのではなく、抜歯後1年近く待ってからインプラ
ントを行うということです。