亜ヒ酸(アルゼン)
日付、時間:Sun Jun 13 16:57:12 Japan 1999
氏名: イプシロン
所在都道府県:東京
職 業:その他
年 齢:歳
性別: male
質問:
少し、専門的な内容になってしまって申し訳ないのですが、(私は医療関係者では
ございません。)麻酔が不可の患者さんに対する、亜ヒ酸(アルゼン)を使わない歯髄失活法
がございましたら、お教え頂けますでしょうか。
ある歯科医療掲示板で話題になっていることなのですが、まず、日本では、以下の理由で
亜ヒ酸を使われる先生が多いようでした。
- 患者数が多く、麻酔抜髄法が行えない。
- 亜ヒ酸を用いて歯髄失活させ、固定して抜髄するよりも、麻酔抜髄は、残髄する場合が多い。
- 麻酔が効き難い患者に対して使う。勿論、基本的には麻酔抜髄をするのだと思いますが、
麻酔を使えない患者さんは、やはり居られることでしょう。(子供やお年を召した方には充分
あり得るのではないでしょうか。)
しかし、亜ヒ酸が漏れた場合の恐ろしさにつきましては、(勿論、現在も新聞を賑わしている
和歌山県での事件がございますから、)非常に不安を持っている患者さんも多いと思います。
急なことで、72時間以内(アルゼン貼付時間の限界)に歯科医院を訪れることができなくなって
しまう例もあるかもしれません。
亜ヒ酸使用の危険性から、「ドイツ民主共和国政府 1960年代に禁止」というインフォメーション
を出しておられる先生がおられました。代替薬として、「ネオパラホルムパスタ」という回答も
ございましたが、なにぶん、パラホルムアルデヒドも強力な薬剤ですので、安心できないので
はないか(?)と思っています。
勿論、安全な薬剤などは存在しないと思いますが、できるだけ、リスクの少ないものが良いに
越したことはないと思います。なかなか良い回答が出ず、心配になってきてしまいましたので、
信用のおけそうな先生が居られる所で伺おうと、質問させて頂いてしまいました。
できましたら、御回答頂けましたら本当に嬉しく存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。<(_ _)>
最近の若い先生はほとんど“亜ヒ酸”を使っていないように認識していますが、一部では
使われているようですね。
- 「患者数が多く、麻酔抜髄法が行えない。」→今の歯科医療事情では全く考えられません。
患者数の減少を嘆く声ばかりです。
- 「麻酔抜髄は、残髄する場合が多い。」→適切な処置を行う先生には全く無縁です。手抜き?
する先生の勝手な言い訳みたいに聞こえます。
- 「 麻酔が効き難い患者に対して使う。」→これはあるかと思います。急性炎症が強すぎて
(昨晩痛くて眠れなかったような時)、麻酔が全く効かないことがあります。私の医院では
年に1〜2回程度。
麻酔が決して安全とは言いきれませんが、基本的に亜ヒ酸を使う抜髄をしませんので、
“亜ヒ酸(アルゼン)を使わない歯髄失活法”は知りません。
亜ヒ酸は組織を壊死させる恐ろしい薬ですが、使い様によってはとても有りがたい薬です。
あれだけ痛かった痛みも急速に治まって実に快適な状態になります。ところが患者さんの
中には「歯医者に行きたくない」という気持ちがあったりするものですから、ついつい来院が
遠ざかって、再び痛みが出たときには歯は勿論のこと腐ったアゴの一部も除去しなくては
ならないことになります。
私の医院では、年に1〜2回程度のことですから、その怖さを
とくとくと説明して必ず2日後に来ていただくようにしています。
48時間後ですから未だ根尖部の神経は生きています。そこで改めて麻酔をして抜髄しています。
返信:
早速の丁寧なお返事を、本当にどうもありがとうございました。<(_ _)>
やはり河田先生のように、良心的な先生は《基本的に亜ヒ酸を使う抜髄をしませんので
、“亜ヒ酸(アルゼン)を使わない歯髄失活法”は知りません。》ということが多いよ
うな気が致しております。
《私の医院では、年に1〜2回程度のことですから、その怖さをとくとくと説明して必
ず2日後に来ていただくようにしています。》
勿論、説明を受けた患者さん、恐ろしさをお分かりになって、きちんと来院なさるのだ
と思いますが、何らかの急な原因で(極端な話、盲腸で入院してしまったら、などとい
うことなど。)来られなかった場合は…などということが話題にもなっておりましたの
で、(本当に、そんなことを言っていたら、何もできないのかもしれないのですが。。
。)やはり、できれば代替方法がないかなあ、と思っている次第です。
どうもありがとうございました。
亜ヒ酸
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