歯槽骨吸収1/2以上は抜歯の適応症とされています

歯周病がひどい

質問 日付、時間:Fri Jan 16 10:44:18 Japan 1998    アクセスポイント:oba09.hokuriku.or.jp
発信地:福井   氏名: 匿名希望   職業:その他   年齢:32歳   性別:female  

 歯周病がひどいんです。数年前から地元の歯科医から指摘を受けてはいましたが、 信頼できる医師に巡り会えません。診療室ではいつも知人に会い、プライバシーのない状態です ので、十分に治療についての相談もできません。3件ほどまわりましたが、十分な相談もできない まま抜いた方がいいと言われ、2度と生えない歯なので納得できないのです。まだ32ですし、 可能な限り歯の寿命を延ばしていただける歯科医を紹介していただけませんか。 京都市か京都に近い大阪くらいまでなら、通院できると思います。よろしくお願いします。


回答
初診時パノラマ
歯周病がひどい
6年後パノラマ
歯周病がひどい
 詳しい状況を見ないと何とも言えませんが、32歳だとまだまだ手入れ次第で長期保存は 可能だと思います。つまり、麻酔をしてでも全体の歯石をしつこい位除去して、以後 毎月歯石をとり続ける習慣を付ければ進行は十分抑制できます。
また、抜歯を勧められた歯や、知覚過敏のひどい歯については抜髄(歯の神経を取る)の上 周囲の歯と連結固定もやむを得ないでしょうが、以外と進行が抑制され長期間機能する可能性が あります。
レントゲン拝見後
 確かに年齢の割に歯周疾患の進行が著明だと思います。 その中でも、右下の64と左下の6の骨吸収進行が特徴的です。これらは、いわゆる “上行性歯髄炎” で歯周疾患進行に伴って惹起された知覚過敏が更に進行して歯髄を壊死させた結果、 今度は根尖部からの骨破壊を併発して周囲骨を急激に破壊したものと思われます。

 この状態で通常の歯周疾患や知覚過敏の処置を行っても次々に急激な骨破壊を起こしてし まいます。 歯の神経を取ることには異論も有ろうとは思いますが、抜髄→歯周外科手術→連結固定 以外に救う道はないでしょう。歯槽骨吸収1/2以上は抜歯の適応症とされていますので 全て抜歯といわれても仕方のない状況ですが、できるだけ早期に治療を行えば20年くらいは 入れ歯にしなくても済む可能性が残されています。


診断:2004.4.5
 途中色々ありましたが、何とか無事に6年経過しましたね。右下6番と左下6・7番の一部 は抜歯になってしまいましたが、それ以外の歯については歯槽骨破壊も止まって当時のまま現 状維持できています。このまま推移すれば、かなり長期間維持できる可能性が高いように思い ました。6年前、野蛮な治療だったけど、思い切って治療して良かったですね。

 

歯医者 歯槽膿漏 歯医者 歯槽膿漏 歯医者 歯槽膿漏 歯医者 歯槽膿漏 歯医者 歯槽膿漏 歯医者 歯槽膿漏 歯医者 歯槽膿漏 歯医者