日付、時間:Thu Feb 22 12:37:22 Japan 2001
氏名: A
所在都道府県:東京
職 業:その他
年 齢:23歳
性別: female
質問:
今日、右上の7番を全部かぶせました。自分の歯は結構残っていたのですが、神経が
ないから割れてしまうだろうということで、かぶせることになってしまいました。歯をいれたら、その
部分があたるので先生に言ったら、かぶせものではなく下の自分の歯を削られてしまいました
。なんでかぶせた銀歯ではなく下の歯を削るのですか?
母にいったら、同じように自分の歯のほうを削ってかみ合わせを治したそうです。削ってしまったと
ころが、虫歯にならないか心配です。また、わざわざ削ってまで、全部かぶせなきゃいけなかったの
でしょうか?
もう一つ茶色い縦線がはいった所が虫歯だと思って先生にいったら、進行しない虫歯だから、削っ
てつめないで、管理した方が良いとのことでした。この管理とは、歯ブラシだけで大丈夫でしょうか?
今度の予約日に聞こうと思ったら、今日でおわりになってしまったので聞けませんでした。私はほと
んどが治療済みなので、なるべく小さいうちに治療したほうがいいと思っているんですが、歯医者さ
んはなかなか手をつけないで「様子を見ましょう。」といってすぐおわりにしてしまうのは、どうしてな
んでしょうか。気づかないうちにあちこちで虫歯が進行していそうで恐いです・・・・
“説明不足&理解不足”という感じですね。学校の授業でも、先生がくどくど講義しても全員100点
は絶対無理。正しく理解して頂くまで説明するのは“絶対不可能→せめて形だけでも説明しておく”
というのが現実の姿のようです。
詳しい状況は分かりませんが対合歯の形態や挺出状況によっては、装着した補綴物を削合する
より対合歯を削合する方が理に叶っていることもままあります。削合しなくて済むものであれば天然
歯の削合は極力避けるべきものであることは歯科医なら全員が承知しているはずです。しかるに、
対合歯の削合が必要と判断されるケースにおいては、削合によって生じる弊害は無視できる範囲
の障害です。その状況を説明して理解が得られるまでというと、基本的な構造や必然性の事例を
挙げて半日コースの講演内容にもなってしまいそうです。
私の場合も5分程度説明しますが、本当に理解していただいたかどうかを確かめる以前に処置
を行っています。その辺を突き詰めだしたら、世の中収集がつかなくなりますので、「適切な場合も
ある」という程度でとりあえず納得しておいて下さい。
ムシ歯の治療範囲も、「大人の・その程度の・その場所のムシ歯は、多くの場合進行が遅く
早急な歯牙削合は歯の寿命を縮めることになる→但し例外もあり」という専門家の判断ですので
素直に受け取って、治療の時期を逸さないように定期的な検診を心がけて下さい。専門家の一瞬
の判断に秘められた知識の源や過去の経験による信ぴょう度をまとめれば1時間番組でも足りな
い情報量です。この助言に関する情報は、このホームページの隅々に掲載されていると思います。