“最善を尽くす”か“良質の治療を提供する”かの違いです。
残存歯質の少ない歯

日付、時間:Tue Feb 27 1:12:45 Japan 2001    氏名: KOICHI   
所在都道府県:東京   職 業:会社員   年 齢:28歳      性別: male  

保険規則の問題点/前歯の治療について

質問:
前歯(正面)の裏の根本あたりが虫歯になっていたので、神経を取る治療のあ と削った歯が薄くなったのでブリッジを作って被せます、といわれました。そのときプラステ ィックの物かセラミックのものにしますか?と言われました。セラミックのものは10万円かかる と言われて閉口してしまったのですが、歯の裏のしかも根本だけなのになぜ被せる、もっと言 ってしまえばセラミックにする必要があるのでしょうか?
他にたとえば削って薄くなったところを埋めるなどの治療とかは無いのでしょうか?
ちゃんと聴かなかった自分みいけないのですが、どうも納得がいきません。治療自体は今度の 土曜なのでそれまでに結論を出す必要があるので、今後この歯医者にかかるべきか他に行っ てみるか判断に迷っています。どうかよきアドバイスをいただければ幸いです。

メールアドレス: ishi@tech.email.ne.jp   ホームページURL:

回答  “最善を尽くす”か“良質の治療を提供する”かの違いです。どちらにもそれなりの正義があって 優劣をつけるのが難しい問題です。

 「残存歯質が薄くなっているので、詰めてもすぐに壊れてしまうかもしれないけど、うまくいけば 数年以上使えるかもしれない」と考えるか、「すぐに壊れてしまうような治療を勧めるわけにはい かない。保険内のプラスティックも同様。それよりは品質的に安定したセラミックを勧めるのが 良心的」という違いです。私の場合前者を選びますが、患者さんにはかなり言い訳がましく破折 リスクを説明しなくてはなりません。それでいて、“収入の差:¥1000と10万円”が脳裏をかすめ てむなしさを感じるのは煩悩が残っているせいだと思います。

 薄くなりすぎてレジン充填では本当に治療不可能かもしれませんが、「破折した時には何らかの 被せをしますので…」と患者さんの方から提案すればむなしい破折リスクの説明をしなくて済みま すので案外簡単に方向が定まるかも知れません。

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