運悪く神経障害が出たとしても傷害した神経の支配下領域です。
顔面神経麻痺(続編)

日付、時間:Wed Mar 21 12:30:08 Japan 2001    氏名: n.i   
所在都道府県:東京   職 業:その他   年 齢:31歳      性別: female  

質問:
こんにちは。2月23日頃の相談でroot canalの治療 後、9日目に突然、顔面神経麻痺になり、原因が歯科麻酔であるかどうかの質問をさせて頂 いた米国在住者です。その節はありがとうございました。お陰様でどうにか麻痺も治癒し、や っともとの生活に戻りました。
 さて、前回の回答では瞼が閉じないなどの一般的な顔面麻痺の症状であれば、今回の麻酔 が原因とは考えにくい、とのことで(実際にそうだったので)私ももう原因を追求するのを諦めて いました。ところが先日心配してくれていた友人があるホームページを探し出して教えてくれま した。 http://www.dental-diamond.co.jp/qa/masui9803.html本来、お医者様の為のサイトなので、 私が読んでも理解に限度がありますが、この中の「稀に下歯槽神経を直撃することがあり、そ の場合は電撃痛が生じ、抜群の効果が得られますが、麻酔後の神経損傷に注意が必要です。」 「針先が深過ぎた場合にも効果は得られず、顔面神経麻痺がみられる場合があります。」等の 言葉が気になって仕方ありません。 これは私の場合の治療においても起こり得たことではないのでしょうか?
一度伺ったことを再度お尋ねする失礼は重々承知なのですがもう一度だけ確認最後に確認さ せてください。宜しくお願い致します。

メールアドレス: honeyspanky@hotmail.com   ホームページURL: http://

回答  一つの焦点は、下顎孔伝達麻酔を行ったかどうかという点です。 下顎神経に直接注射歯針が到達することはまずあり得ないことですが、例え直接神経に到達 したとしても神経障害が起こるとは限りません。運悪く神経障害が出たとしても傷害した神経の 支配下領域ですので上顎に症状が起きる可能性は限りなくゼロに近いと思います。
 まして、外傷で9日経っての後遺症的な傷害ですので因果関係を探すことは不可能です。

 麻酔時の激痛については、舌因神経のような比較的大きな神経(下顎神経よりは小さい)に直 接注射針が触れた可能性があるかも知れません。また、名もない抹消神経の親玉みたいな神経 に触れた可能性はもっと高くなりますが、注射をする限り抹消神経に触れることは日常茶飯事で 触れないで注射することは不可能と言っても過言ではありません。

 顔面神経麻痺については、症状が上顎であることを手がかりに正攻法で原因を追求し対応を 模索すべきではないでしょうか。

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