激しい知覚過敏歯には抜髄の時期を模索する必然を忘れないで!
抜髄して連結固定

日付、時間:Wed Apr 4 14:09:44 Japan 2001    氏名: ばんないです。   
所在都道府県:東京   職 業:自由業   年 齢:42歳      性別: female  

質問:
一年前ほどに相談・治療していただいたものです。 あれから認定医の先生の所に通院しており、排膿や腫れもなくなり歯茎も引き締まり、比較 的安定した状態が続いています。今日は、最近顕著になってきた知覚過敏のことでお聞きし たいことがあります。
 食事などで不快感を感じることはありませんが、露出している歯根部に歯ブラシ等で触れる と大変痛かったり、当然治療中にエアーをかけると滲みます(右上・右下567あたりが特に)。 今の先生の所では、レーザーやレジンを塗って光を当てるなどの治療をしており、かなり効果 があります。あまりしつこく、歯髄炎を心配してレントゲンやら痛みの具合で抜髄か…という手 前の時もレーザーでとりあえず治まっている具合です。基本的に河田先生とは治療方針が異 なるので(河田先生でしたら抜髄して連結固定しているのではと思うことがあります)一概には 言えないと思いますが、この程度で治まって激しい痛みなどが出てくるまでは抜髄しなくても何 とかなるものなのでしょうか。ダメな歯は使いきってしまうと言うのが今の先生のお考えなので、 気がついたら上行性歯髄炎でというのがとても心配です。

メールアドレス: QWN00515@nifty.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  言葉では「抜髄して連結固定」と軽々しく言うものの、歯周疾患末期の歯髄炎に抜髄の決断を 下すのは非常に難しいものです。今でこそレーザーは廃棄処分しましたが、何回も学会発表する 程知覚過敏処置に対しては執念を持っています。
 結果、確実に歯髄壊死になった時点での抜髄(つまり手遅れ状態)が多いのが実態です。神経が 死んだと判断された時点での素早い抜髄(感染根管治療)が必要であることは言うまでもありませ んが、それまでは執拗に歯髄再生を追及するのが努めであると認識しております。その意味で、現 在の治療姿勢には共感を覚えます。

 上行性歯髄炎は恐ろしい疾患ではありますが、歯周疾患のコントロールを熱心にされていれば、 例外的に喪失する歯があったとしても多くの歯を存続させることが可能ですので最終的には満足の いく結果が得られるものと信じております。激しい知覚過敏歯には抜髄の時期を模索する必然を 忘れないで、今のコントロールを継続されることを心より祝福申し上げます。


ご意見・ご感想:Tue Apr 10 9:34:36 Japan 2001
  お忙しい中、早速の回答(4月4日)ありがとうございました。レーザー治療 に関しては河田先生の文献からも期待を持っていましたが、即効性も含めその効果を実感して います(以前の薬剤塗布や内服では効き目がなかったので)。
 唯一気がかりなのは、先生の推奨されるプロフェッショナル・トゥースクリーニングには至って ないなぁ〜ということで、特に上の前歯部に関しては河田先生の所でやっていただいたきりでし て…。このあたりが、見解の相違なのでしょうか。

回答:
 歯周病学会の中でも本音は「何だかんだするよりも結局は毎月のスケーリング」という認識が あるにも係わらず、何としてもブラッシングでコントロールすべきという建て前があるようです。 毎月のスケーリングだけで絶大な効果があることを知らない(経験していない)こともありますが、 「毎月スケーリングをして現状維持できるのは当たり前、それをしないでブラッシング指導でコント ロールしてこそ名医」というような認識もあるようです。

 頼み込んでも歯石を取るとか、時々他の歯医者に歯石除去を主訴に行くというのも自己防衛 手段の一つかも知れません。

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